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侵食 ページ50





____人の首に噛み付いたの初めてだな。


力を入れて少し首が浮いてる状態だからあんまり強く
噛めないけど、やられてばっかじゃ割に合わない。


乙「..............ふふっ」


こいつ、これでも笑ってる。こわ。一応首だぞ。



 "顎の筋肉も鍛えたら?"とか次は言ってきそうだから



乙骨の体に右脚を引っ掛けてさらに頭を起こして

届きやすくなった乙骨の首にさらに強く歯を立てる。



乙「かわいい」




は、もう意味わかんない。
ナメやがって。なにしたらこいつは黙るんだ。


そんなことを考えているうちに乙骨の頭が傾いて












カリッと私の耳たぶを噛む。









『ヒァ..ッッ....』









まだ間抜けな声が出たならよかったけど、
変な声が出てしまってこの場から消え去りたくなる。




撤収したい。撤収。




噛みつくために浮かせていた頭も、乙骨にひっかけた
脚も、力が抜けてまたベッドに沈んでいく。





『ッッッッごめん!噛んでごめん!ゴメンナサイ!!!』






"怒ってないから"って私の耳を噛むのをやめてくれない
乙骨。その甘ったるい声で耳元で喋るのやめてくれ。






上の耳の淵までゆっくり甘噛みしていくから
またキモい声を出さないように全力で息を止める。







乙骨の歯が、
私の耳の内側の小さな軟骨にかかった瞬間




『...........ッッッ!!!』



体がびくりと跳ねた。




それに気づいたであろう目の前の男は、

そこを何度も何度もゆっくりと噛んでくる。



流石にもう耐えられない。死んじゃう。
力が入らない体に鞭をうって、


人生で二度とやることがないであろう渾身の頭突きを
してやった。




ゴツッ!!!!!!!!!!





乙「............」




ようやく止まった乙骨はぶつけた頭をさすりながら
私を見下ろす。



生理的な涙でぐじゃぐじゃなのは自分でもわかったけ
ど、それはもうしょうがないのでただ睨みつける。





乙骨は軽く曲げた人差し指で私の涙を拭って言う。




乙「やっぱりかわいい」





" やっぱり"こいつは少しおかしい。






泣いた顔を見ないでほしい。












_____その笑顔、やめてほしい。



もう、全ての思考を手離したくなった。

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痛い奴(プロフ) - 面白そう…… 更新楽しみです(*^^*) (2022年6月14日 3時) (レス) id: 366cb98bc0 (このIDを非表示/違反報告)
心配ちゃん - ナナナなんだこの神作品。。。更新頑張ってください! (2022年6月13日 22時) (レス) @page6 id: 08adf0175c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小石 | 作成日時:2022年6月13日 19時

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