わかりあえない ページ47
恵くんにもう一度お礼を言って、自分の部屋に戻る。
ジャージから室内着に着替える間も、
心臓がいやな音をたてていた。気持ち悪い。
頭に浮かぶ最悪な想定をどうにかしてかき消す。
いや、そんなわけない、平気。
さっきすれ違った乙骨は、昨日とは違って
大きな刀を背負っていた。
『ﾌｩ....』
大丈夫。大丈夫。
男子寮まで向かい、不安な気持ちを落ち着けて
部屋のドアをノックする。
乙「入っていいよ」
『.....ｵｼﾞｬﾏｼﾏｽ』
相変わらず物が少なく片付いた部屋。
乙骨は着替えたラフな格好でベッドに腰掛けていた。
『黒...着てるとこ見たことなかった』
乙「はは..確かにあまり着ないかも」
『お昼ご飯、食べた？？』
乙「ううん、まだだよ」
"乙骨が私に伝えようとしている事"を聞くのが怖くて
変に会話を続けてしまう。
『そっか、じゃなんか作るとか
乙「Aさん」
不安と心配で声がうまく出せない。
乙「今日、会ってきたんだ。君の友達に。
((ﾊﾟﾘﾝ
........みんないい子だったよ」
『..............ﾊｧｯ.......ﾊｧｯ』
言い終わるよりも先に、体が動いた。
入口から対して距離もないベッドまで走って、
両方の手で乙骨の首を掴んだ。
脚がテーブルにぶつかって、
何かが落ちて割れる音がする。
一瞬何も考えられなくて、そのまま手に呪力を
思いっきり流し込もうとしたけどなんの反応も無くて、
そこで初めて、
目の前にいる男も術式を発動していることに気づいた。
『........ｯｯｯ』
乙骨の呪力も無い状態なわけだから、このまま
首を絞めて ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ｸﾞｯと力を込めようとする。
乙「はぁ.......」
乙骨は一つため息をついたかと思うと、首元付近の
私の両手首を片方の手で掴み
＿＿＿＿＿＿＿ 私を後ろのベッドに放り投げた。
体が宙にふわりと浮いて、一瞬、数分前の
パンダぐるぐる事件を思い出した気がした。
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痛い奴(プロフ) - 面白そう…… 更新楽しみです(*^^*) (2022年6月14日 3時) (
レス) id: 366cb98bc0 (このIDを非表示/違反報告)
心配ちゃん - ナナナなんだこの神作品。。。更新頑張ってください！ (2022年6月13日 22時) (レス) @page6 id: 08adf0175c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小石
| 作成日時：2022年6月13日 19時
