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呪い ページ37







 
乙「だから「優しくしないで」なんて言ったんだよね?
今なら、まだ"守りたい人"から僕たちを切り捨てる
事ができるから」


____もうやだコイツ。



乙「.....そんなことさせないよ。君一人にしない。
高専のみんな、真希さん、狗巻くん、パンダくん
だって、みんな君を"守りたい人間"だって思って
る。もちろん僕も。君が心から望んでいないのに、


___切り捨てられてなんかやらない」



あぁ、もう。



『ッッ.......ホンットニ...性格悪い!..タチ悪いんだよ...
ホント.....もうやだ.....やだ...嫌い。乙骨嫌い』
 
 
乙「うん。ごめんね」


今度は目もゆるやかに笑っているように見えた。


今の私にとって、一番"優しくない"言葉を選んで
伝えてきた。そんな事言われたら、私がどうしよう
もなく困るってわかってるくせに。


私があの子たちの事を言っても言わなくても
どうせこうやって言葉で縛るつもりだったんだろう。

 
疼いて痛い、呪いみたいな。



ただ、それでも、その言葉で酷く救われた気がした。





『.......喋るな』


乙「君は使えないよね?呪言」


今度は困ったように笑っている。
 

隠してる事は言えなかったはずなのに、
胸の奥につかえてるものがいっきにとれた気がした。

それでも礼なんて絶対言いたくないから、
乙骨の背中に少しだけ腕をまわす。



乙「ふふ」


昼の時みたいに焦るところを見てやろうと思ったけど
微笑んで私を見下ろす笑顔に余裕があったから
急に恥ずかしくなってすぐに手を離した。



 







駅の改札が見えたところで、乙骨くんに言う。

『やっぱり...会いたい人がいる!!から.......
ちょっとだけ会ってきてもいいかな.......』







乙骨くんは一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに
やわらかい表情にもどって、


「__うん。ここで待ってるよ」



呪術師にとって相容れないナニかと会おうとする私
を、乙骨くんは見逃してくれた。


『ありがとう』



いつものジャンクフード店まで走る。
絶対にいる。この時間なら。大量のポテトをつまむ
三人を想像してクスッと笑ってしまう。




 

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痛い奴(プロフ) - 面白そう…… 更新楽しみです(*^^*) (2022年6月14日 3時) (レス) id: 366cb98bc0 (このIDを非表示/違反報告)
心配ちゃん - ナナナなんだこの神作品。。。更新頑張ってください! (2022年6月13日 22時) (レス) @page6 id: 08adf0175c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小石 | 作成日時:2022年6月13日 19時

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