頑張りすぎな透ちゃん。- ボイス番外編

voice.18 ページ18

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「大樹......！」

「とーるちゃん？どうしたの？」

「大樹、っ、昨日俺が部屋に戻った後、
誰か怪しい人見なかった？」

「あやしい、ひと......？」


大樹は うーんってしばらく悩んだ後、
小さく「あっ」って言った。




「なに？何か思い出した？」

「うーん、......でも、言えない」

「言えないの......？どうして？」

「おにいさんに、だめって言われたから......」


お兄さん......？
間違いない。昨日2人に接触した誰かがいる......




「大樹、お願い。教えてくれない？
かなちゃんがね、危ないかもしれないんだ」

「え、......かなちゃん、なんかあったの？」

「うん、でも大丈夫。だからお願い...... 教えて？」


そういうと、大樹は迷いながらも
俺にそっと昨日のことを教えてくれた。




「大樹、ありがとう。助かったよ」


それだけ言って、俺は署に急いだ。


しんどくて、息が続かないけど
今はそんなこと言ってる場合じゃない。




「兄貴、犯人は張り込んでた男で間違いありません！」

『透、ほんとか？』

「はい、今から俺も署に戻ります」

『わかった、無理すんなよ、』

「大丈夫です、！」


昨日俺が二人のことをちゃんと病室まで送っていれば
こんなことにはならなかったかもしれない......




体調なんて、崩してる場合じゃなかった。



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