似たもの同士 第四話 ページ38
｢Aッ！！｣
Aからの返事はなく、代わりに彼女を囲っていた三人の男達がこちらを向いた。
｢あ〜……この子の知り合いっすか？大分酔っちゃったみたいで、俺らが家連れてくからご安心を！｣
その中の一人が、そうヘラヘラと笑いながらこちらへ歩み寄る。彼女の服に足跡をつけておいてよく言う。おまけに両手は後ろ手で縛られているというのに。
見たところ、三人ともそこまで手練では無い。最近この辺りに出るという、女性を狙った誘拐犯か。
｢とても介抱しているようには見えませんけど｣
｢あー……めんどくせぇ。テメェ、この女殺されたくなきゃ大人しく俺らに着いて来い｣
男がそう言うと、奥にいた一人がAに銃口を向ける。そしてそれとほぼ同時に、縛られた彼女の指がピクリと動いた。
｢……へぇ、そんなモデルガンで僕を脅せると？｣
｢余裕ぶってられるのも今だけだぜ兄ちゃん。さっきの音聞こえなかったのか？この女、ちょっとそこらに撃ってビビらしてやったらすーぐ気絶してやんの｣
男達はケタケタと気味悪く笑う。
あのAが銃声で気絶……ね。
｢なら、僕にも試してみてくれます？それが本物だと言うのならね｣
｢ハハ、後悔することになるぜ……｣
銃を持っていた男がニタリと口角をあげ、こちらに向かう。この様子を見るに、彼らが所持しているのは恐らくこの一丁だけ。それなら都合がいい。
｢その言葉、そっくりそのままお返ししますよ｣
｢……調子にノリやがって！｣
威勢の怒鳴り声と共に、男が腕をこちらに上げたその瞬間。
｢痛ッ……は？｣
パヒュン、とこちらを向いていた拳銃が弾け飛び、一瞬にして視界から消え去った。
何が起きた？と男が振り返るより先に、行き場を無くしていたその腕を掴み思い切り投げ飛ばす。
そして次に顔を上げた時には、Aが残り二人のうち最後の一人を蹴り飛ばしているところだった。
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えるみ(プロフ) - chiさん» コメントありがとうございます〜っ！！私も早く引っ付けたいです🥰少しずつ更新していきますのでぜひ読んでくださいね！ (2022年7月16日 18時) (
レス) id: 5298c64629 (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - 想いあってるのに引っ付かないのもどかしくて切ない(T^T)更新楽しみにしてます♡♡ (2022年7月15日 22時) (レス) @page39 id: fa74c912f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるみ | 作成日時：2022年6月11日 13時
