愉快大作戦 第四話 ページ25
｢この作戦に全てをかけよう。オレ達はやるべき事をやるまでだ。そうだろ
｢オー！！｣
西日が射し込む昇降口。Aはこれまでに無いほどやる気に満ちた声で、拳を高く突き上げた。ブカブカのブレザーの袖が、重力に従って下がる。
｢アごめん
景光は腹と顔を押さえて、必死に笑いを堪えて……いや、全くもって堪えられていない。
｢うんうん、流石私の見込んだ通り……似合ってるよ
そんな景光の横に立つAは、明らかにサイズの合ってないブレザーとスラックスを身に着けている。それは僕が先程まで着ていた物だ。
そして自分は今どんな格好をしているかというと……
｢よし行け”降谷レイコちゃん”！！悪いヤツを捕まえて！！｣
作戦その３”女装大作戦”。
事の発端は、景光がAに男装させてみてはどうかと発案したことだった。
そこからあれやこれやと話は進み、今自分は何故か彼女のスカートを履き、髪を二つに結われている。
｢ごめん…ビックリするくらい可愛い仕上がりになったから…フフ、笑いがッ｣
｢うん。悔しいくらいに可愛い。これなら悪いヤツもレイコちゃんにイチコロだね｣
架空の人物”降谷レイコ”に夢中にさせれば、ストーカーはAを追わなくなるだろう。そういう作戦らしい。
が、
｢お前ら絶対遊んでるだろ……ッ｣
スカートの裾を握りしめて二人を睨む。
｢遊んでなんかない！Aの為に頑張るって…ブハッ、が、がに股やめ……ヒィ｣
｢来年の文化祭ッ、どんな手を使っても景のクラス絶対女装喫茶にしてやる！！どんな手を使ってもだッ！！｣
Aのため、Aのためと自分に言い聞かせ、結局このまま家まで歩いたが、言わずもがな成果は得られなかった。
代わりに、何か大事なものを失った気がした。
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えるみ(プロフ) - chiさん» コメントありがとうございます〜っ！！私も早く引っ付けたいです🥰少しずつ更新していきますのでぜひ読んでくださいね！ (2022年7月16日 18時) (
レス) id: 5298c64629 (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - 想いあってるのに引っ付かないのもどかしくて切ない(T^T)更新楽しみにしてます♡♡ (2022年7月15日 22時) (レス) @page39 id: fa74c912f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるみ | 作成日時：2022年6月11日 13時
