ヒロ 第二話 ページ11
米花町内にある大規模なホール施設。
そこで今日12月6日、今彼女の言った通りの作戦が行われていた。
降谷が拐われた人達の居場所を突き止め、Aがそこに紛れて証拠を押さえる。自分諸伏は人の流れと行動を警戒しつつ、突入経路等を計算していた。
しかし突然、Aからの連絡が途絶えてしまったのだ。
｢一時間くらい経った後、君はここ別館の廊下に倒れていたんだ。何があったか覚えてないか？｣
｢……ううん。ごめんなさい、足引っ張って｣
悔しそうに俯いたA。
後ろから彼女を抱きしめていた右腕を、その頭に乗せて優しく撫でた。
｢いや、無事でよかったよ。
危険な役目をやらせてしまって悪かった｣
｢……うん。
それで、諸伏は私を拾ってこの倉庫内で待機中ってことだよね。降谷は今どこに？｣
流石、公安なだけあって状況把握が早い。
自分は、Aと連絡が取れなくなったあとも取引は続き、降谷は今その規模を探るべく様子を見ているのだと伝えた。
それを聞いた彼女は、分かった。とだけ言って体重をこちらに預けた。床からの冷気ごと温めるように、再び彼女をギュッと包み込む。
｢ありがとう。ずっとこうやって温めてくれてたんだね｣
｢……まあね。
空調も無いこの部屋は、外とそう変わらない程寒い。床以外に座れそうな物も無いし、意識のない彼女を冷やすまいと抱きしめていたのは事実だった。しかし理由はそれだけでは無い。
｢
彼女は自分の心を見透かすかのように、振り返って丸い瞳をこちらに向ける。
そして、寒さと恐怖で情けなく震える男の手に、その小さな手を重ねた。
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えるみ(プロフ) - chiさん» コメントありがとうございます〜っ！！私も早く引っ付けたいです🥰少しずつ更新していきますのでぜひ読んでくださいね！ (2022年7月16日 18時) (
レス) id: 5298c64629 (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - 想いあってるのに引っ付かないのもどかしくて切ない(T^T)更新楽しみにしてます♡♡ (2022年7月15日 22時) (レス) @page39 id: fa74c912f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるみ | 作成日時：2022年6月11日 13時
