ラジオとイケメン ページ30
「_はい、今回も始まりました今夜も夜更かしnightですが今回は久々にゲストがいないので私伊瀬谷Aとラジオのスタッフたちでお送りしていきたいと思います。
今日は宣伝があるからね、オープニングトークもここらへんにして早速このコーナー『教えて!伊瀬谷先生!!』です。これは余りにも質問の類いがふつおたで多かったのでコーナーとして質問疑問をいくつか消費してからふつおたにいくというコーナーになります。
まずは一つ目、ゆめちゃんさんからです。
『伊瀬谷さん、こんばんは』こんばんはー
『私は昔からアイドルが好きで最近声優さんにハマりました。一番の推しが伊瀬谷さんです。』
えーありがとね!この手のタイプの子は多分元々は男性アイドルのファンだね。
『伊瀬谷さんの写真集を買ったりコラボの服やコスメを買ったりしてYouTubeのルーティン動画を見ながら毎朝メイクをしています。
ですが元々私は男性アイドルのオタクで、声優さんで男性の方も推したいと思っています。面食いな自覚があるめんどくさい人間なので、伊瀬谷さんが思う「この人はイケメンだな」という人を教えてもらいたいです。』
本当に男性アイドルのオタクだったか…
てかイケメン、イケメンか…イケメン…??」
収録ブースの中で伊瀬谷は腕を組みながら頭を捻った。
つい先程までスラスラと言葉を列ねていたというのに、質問に答えようとした瞬間から急激に言葉を紡ぐスピードが落ちていく。
「そんなに悩みます?」
番組スタッフである島田が声を掛けた。
彼は伊瀬谷とはそれなりに長い付き合いで、以前彼女がアニメのラジオを担当していた頃から共に仕事をしている。
そのため、一人だけでラジオを行う時に相槌を打ったりコメントをしたりするのは基本的に彼の役割であった。
「悩む。めっちゃ悩む。だって声優にイケメンって…」
「それ以上は怒られますよ」
伊瀬谷のこの上なく失礼な返答にすかさず突っ込みをいれるが、当の本人は楽しげな様子も何もない表情を浮かべた。
この表情をすると時折「お前が無だとなんか怖いんだよな。美形の真顔が怖い的な感じの怖さ」と言われるのだが、本人はそれを大層不満に思っていた。
「大丈夫だよ、男性声優がネタにしてるから。
いいですか皆さん。皆さんが男性声優でイケメンっていってる人の6割はフツメンで1割がユニークな顔立ちで2割が中の上で1割が整ってる方だ。」
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作者名:志賀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=sab
作成日時:2023年3月27日 18時