《俳優と訪問者》 7 ページ35
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もしかしたら、朝起きたら安室さんは消えているかもしれないという考えは、目が覚めた時にキッチンから漂ってきた香りによって消え失せた。
「あ、おはようございます、黒瀬さん」
俺が貸した服を着て、安室さんはキッチンに立っていた。
『おはようございます…』
「食材、勝手に使っちゃいました。すぐ食べますか?」
『ああ、全然いいです。好きに使って。…いただきます』
朝はいつも、適当に昨日の残りか、仕事が早い日は移動中におにぎりを食べるだけだ。
顔を洗って食卓に着くと、湯気が立ち込める温かい和食が目の前に置かれた。
「今日は12時過ぎにマネージャーさんが迎えに来るって言ってましたよね。午前中の予定は?」
いつもだったら午前休みはギリギリまで寝ているのだが、いい匂いで目が覚めてしまった。
『あー…特には』
「ドラマの台本とか、覚えなくていいんですか?それ…」
安室さんの目線が、机の上に積まれた3冊の台本に向く。
今出演している連ドラとこれから撮影が始まる映画の台本、スペシャルドラマにゲストとして出演するときの台本だ。
『これはもう全部覚えたヤツ。あとは共演者と合わせて演技プラン練るだけだから』
「…へぇ。さすが、今や日本を席巻しているトップ俳優ですね」
なんでそんなことを知っているんだ…、と味噌汁を飲みながらジトリと睨む。
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澪々(プロフ) - 096さん» ありがとうございます!楽しみです! (2022年10月11日 7時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 澪々さん» コメントとリクエストありがとうございます!本編、番外編ともに読んでいただけて嬉しいです!リクエスト承りました!お時間いただきますが書かせていただきますのでお待ちください! (2022年10月10日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
澪々(プロフ) - 初コメ失礼します。本編も番外編も、何回も読ませていただいてます!リクエスト失礼します。夢主くんが、零くんの恋人兼同僚だったら…みたいなお話読んでみたいです!できたらでいいです。階級同じで。無理言ってしまってすみません。よろしくお願いします! (2022年10月10日 11時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 瑞希さん» こちらこそ見つけていただきありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです!これからも頑張ります!! (2022年9月1日 16時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
瑞希(プロフ) - 096さんの安室さんは私が想像していた安室さんそのもので、この作品を見つけられて本当に良かったと思っています。これからも頑張ってください! (2022年8月31日 23時) (レス) id: 1e057cbbf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2022年3月13日 21時