検索窓
今日:68 hit、昨日:42 hit、合計:52,447 hit

《俳優と訪問者》 6 ページ34

『組織のバーボンであり、公安警察の降谷零さん。俺たちはそのことを知ってる』



そう言うと、安室さんはさほど驚きもせず僅かに目を伏せただけだった。






「…やっぱりそうなんですね。この世界では、僕のことは知られている」

「まぁ、そういうことだな。だから、別に素のままでいいよ」



涼もそう言ってやると、諦めたように安室さん――、いや、降谷さんは笑った。






「分かった。なんか不思議な感じだが、知られているのに仮面をかぶっても仕方がない」



……か、かっこいい…、と内心ときめいてしまうが、得意のポーカーフェイスで表には出さない。


名探偵コナンは幼いころから愛読していたが、ここ数年で登場した安室透は世間からも絶大な人気だ。

探偵としての能力や甘いルックスもさることながら、料理上手や超越した運転技術。
そして実は組織のバーボンであるという裏の顔や、公安警察としての本来の姿。


そんなミステリアスな面に加え、実は警察学校の同期4人を亡くしているという儚い一面もあったりで――…すっかり俺も、彼のファンになっていたのだ。





そんな人が平面の世界から飛び出して今目の前におり、あまつさえ俺の世話を焼いてくれている。


どういう状況なんだ…。







「大丈夫ですか?黒瀬さん」

『えっ、あ、ああ。平気』

「疲れてるんでしょう?お風呂、沸かしてきますよ」



俺たちが来る前にある程度家の構造は調べたのか、真っすぐに風呂場に向かっていく安室さん。



まだ初対面だからか、敬語はすぐに抜けそうにないらしい。






「A、結構喜んでるだろ。好きだもんな、安室さん」

『うるさい』



ニヤニヤと茶化してくる涼を睨み、安室さんの料理を完食した。









《俳優と訪問者》 7→←《俳優と訪問者》 5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (143 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
505人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 男主 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

澪々(プロフ) - 096さん» ありがとうございます!楽しみです! (2022年10月11日 7時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 澪々さん» コメントとリクエストありがとうございます!本編、番外編ともに読んでいただけて嬉しいです!リクエスト承りました!お時間いただきますが書かせていただきますのでお待ちください! (2022年10月10日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
澪々(プロフ) - 初コメ失礼します。本編も番外編も、何回も読ませていただいてます!リクエスト失礼します。夢主くんが、零くんの恋人兼同僚だったら…みたいなお話読んでみたいです!できたらでいいです。階級同じで。無理言ってしまってすみません。よろしくお願いします! (2022年10月10日 11時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 瑞希さん» こちらこそ見つけていただきありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです!これからも頑張ります!! (2022年9月1日 16時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
瑞希(プロフ) - 096さんの安室さんは私が想像していた安室さんそのもので、この作品を見つけられて本当に良かったと思っています。これからも頑張ってください! (2022年8月31日 23時) (レス) id: 1e057cbbf5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:096 | 作成日時:2022年3月13日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。