【名探偵コナン】異世界の訪問者 番外編《男主》

男主誕生日記念《Happy Birthday!!》4 ページ12

『…ありがとう。こんな素敵なパーティーを開いてくれて』



料理を楽しんでいたコナンの横に座り、声をかける。




「安室さん、オメーの誕生日知らなかったみたいでびっくりしてたぞ」

『うん。昨日怒られた』

「Aさんが喜ぶことは何か、昨日2人で考えたんだよ。オメーなら、食べ物があれば喜ぶだろうってな」

『…まぁ、その通りだけど』


食べ物は食べ物でも、やはり彼の手料理が一番だ。
特別なプレゼントなんて要らない。




「楽しめてますか？」


一段落したらしい安室さんがやってきた。



『はい、もちろん』

「よかった。まだまだたくさんあるので遠慮しないで食べてくださいね」

「安室さんも座ってゆっくりしたら？」

「大丈夫だよ。洗い物も早めに済ませておきたいし」

『そんなに急がなくても…。あ、もしかしてこの後何か用事がありました？』



用事があるのにわざわざこんな催しを開いてもらって申し訳ないと思っていると、安室さんは楽しそうに笑った。






「ええ。早く家に帰って、Aさんを可愛がるっていう、大事な用事がね」




一瞬何を言われたか分からなかったが、その言葉を理解すると羞恥で顔が熱くなった。




『子供の前っ!!』



そう怒ると、安室さんは悪びれた様子もなくカウンターの奥に戻ってしまった。




『まったく…』


たまにああいう意地悪をするから心臓も悪い。




「はは…、ラブラブだな」


コナンも苦笑い。



でも…、そんな意地悪も嬉しいと思ってしまっているのだから、我ながら重症だ。









この世界に来て、どのくらい経ったのかは曖昧で、今日俺が何歳になったのか、いまいち把握していないけど…。


それでもきっと、これからも…俺はこの世界で歳を重ねていくんだろう。



そんな先の未来で、どんな形であれ…またみんなが揃っていることを願って――…。


隣には、愛おしい彼がいることを願って――…、自分が主役のパーティーを今は楽しもう。









Happy Birthday!!

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