IFストーリー《ティフィン編 男主死亡エンド》その後 2 ページ4
《7年後》
いつもと変わらない日常が流れる。
あれから…組織は壊滅しバーボンの役目はなくなった。
小さな少年少女は元の姿を取り戻した。
今までの功績を称えられ、警察組織内で昇格した僕は安室透を名乗ることもなくなり、デスクワークを中心とした仕事を行っている。
だが頻繁に事件現場を訪れては、捜査に参加し、風見に小言をもらう日々。
黒ずくめの組織によるこの国の平和は守られた。
だが、犯罪がなくなることはない。
「降谷さん、そろそろ休まれてはいかがですか」
風見に声をかけられ時計を確認すると、定時を越えていた。
「僕はまだ大丈夫だ」
「しかし、このところ缶詰状態でしょう?そろそろハロくんと一緒に過ごしてあげないと、寂しがりますよ」
「……そうだな」
そう言われると返す言葉がない。
あれから…数多く縁談の話を持ちかけられたが、全て断り続けてきた。
愛した人は、あいつだけ。
家でひとりぼっちで寂しがっているだろう愛犬の姿を思えば、帰らなければ、と意識は一瞬で傾いた。
立ち上がった際、首もとで金属が揺れる音が響く。
あいつに上げるはずだったシルバーリング。
2つの輪が、僕の首に下がっている。
一度も…見せることすら出来なかった2つの指輪。
未練がましいが、結局忘れられるはずがなかったのだ。
風見も、コナンくん――もとい新一くんも、赤井ですらも、僕の前であいつの話題に触れることはなかった。
まるでキズモノに触れるように。
だが、あれから7年経った。
新一くんにも会うことはなくなったし、赤井も帰国した。
みんな、それぞれの道を歩いている。
僕もこのまま、仕事に生きて、この国のために死んでいくのだ。
「じゃあ、あとは任せた。また明日」
「はい!お気をつけて」
・
IFストーリー《ティフィン編 男主死亡エンド》その後 3→←IFストーリー《ティフィン編 男主死亡エンド》その後 1
493人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
096 - EATMEさん» コメントとリクエストありがとうございます!承りました!更新まで少々お待ちください!頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2019年11月23日 15時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
EATME(プロフ) - リクエストお願いしたいのですが、逆トリップ(?)の回を見て思ったもので、赤井さん、降谷さん、コナンくんが黒瀬さんと涼さんの徹夜続きでテンションがおかしい事になってる職場に来てしまった的なのを見たいなと思ってます。無理のないようにこれからも頑張って下さい (2019年11月23日 13時) (レス) id: 01c293bda8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました!書いていて楽しいお題でした!二人の子供だと、零さんの遺伝子の方が強そうですね(笑) (2019年11月22日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花蛸花さん» こんにちは!コメントとお気遣いありがとうございます!リクエスト承りました!少々お待ちください。これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年11月22日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - わああ!ありがとうございます!ごちそうさまです!二人も可愛いし、哀ちゃんや梓さんも可愛いかったです! 幼児化黒瀬さんが褐色のファンデーションをしたら、まさに降谷さんと黒瀬さんの子供に\(//∇//)\ (2019年11月22日 7時) (レス) id: 52067018fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2019年9月21日 16時