Prologue.1 ページ2
俺の妹、Aは自慢の妹だ。
笑顔が絶えなくて、周りに気を配り、そして自分のことよりも他人を優先し誰よりも平和を願うごく優しい女の子だ。
双子でいつも一緒に居た、俺とは違う性格だが容子は似ている、と思う。俺が前髪おろしたらよく周りから「似ている」といわれるからな。
俺とAは兄さんに教えてもらったことが沢山あったから二人でどうしようか話したり喧嘩もよくしたが頭使って作戦経てたり、色々なことした。幼少期はな。
大人になるにつれて中々そういうこともなくなって、Aは少し大人しくなってしまいあまり話すことがなくなった。どうしたんだって言っても「気にしないで」とずっと言うんだ。
俺は兄さんに相談しても兄さんは「あいつは大丈夫」って話を逸らす。
俺は何かしたんだろうかとずっと悩んでいた。
ww2の時、Aは「必ず守るから」と言って俺たちの戦前に立ってボロボロになっても俺達を守ってくれた。くれたが、無条件降伏がでたその次の日に彼女は突然倒れて、声をかけ続けても目を覚ましてくれなかった。
時が経って、俺は一人で仕事をしていた。兄さんと離れ離れになってしまったから、それは彼女は知らないから、伝えてるんだ。今日はこんなことがあった、またイタリアがへましたんだとか、そんな他愛もない話を。
それでも目覚めなかった。
でも、しばらく日が経って世界が落ち着いたころに日本とイタリアが来てくれたんだ。
その時だ、俺とイタリアと日本がAの顔に手を置いた時
「暖かい」
って笑顔で、いつもの優しい笑顔で言ってくれて俺達は起きたばかりの妹を抱きしめてしまった。嬉しかったんだ。
でも逆にこんな気持ちが混みあがってきたんだ。
何もしてやれない兄ちゃんでごめん、ごめんなA………。
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悪友寄りの世界領 - 芋兄弟の妹…めっちゃいいです!面白かったです。更新頑張ってください! (2022年3月4日 18時) (レス) @page7 id: 8032fbc3aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いせえび | 作者ホームページ:http://iseebi_111
作成日時:2022年2月27日 23時