９２話 ページ2
ルカル｢私がいつ、クルル･ツェペシの部下になった？｣
声と顔から滲み出る不満さに、エスターの言葉が少し詰まる。
エスター｢...我々は派閥が違います。上位始祖からの直接命令がない限り、クルル･ツェペシ様に従う必要はないかと。｣
ルカル｢なら今回の件には誰が従う？名古屋周辺にいる十大貴族たちの反応はどうかな？...クローリー君はどうだ？｣
エスター｢第十三位始祖様は、第七位始祖フェリド・バートリー様の派閥なので、いまいちわからないところが...。｣
そう、名古屋周辺で一番強いのは、名古屋市役所にいるクローリー･ユースフォードだ。だがその本人はフェリド・バートリーという、吸血鬼の中でも特に異様な者の下についているので、予測がつかない。
ルカル｢確かに、フェリド君は捉えどころがないからなぁ。｣
エスター｢一応クルル･ツェペシ様も我々のご機嫌を取るおつもりのようですが。
関西周辺の人間を集めて名古屋にいる貴族達に贈るそうです。｣
顎に手を当て考え込んでいたルカル･ウェスカーは、エスターの言葉で顔を上げる。
ルカル｢いらないよ。名古屋には名古屋のルールがある。京都の女王が玉座にふんぞり返ったままいいように命令...｣
エスター｢いえ。今回はクルル･ツェペシ様ご本人も名古屋に入られるそうです。｣
ルカル｢え？そうなの？｣
てっきりクルル･ツェペシ本人は京都に残ると勘違いしていたルカル･ウェスカーは、素っ頓狂な声を上げる。だがその事実により問題はより深刻になった。
ルカル｢ん〜？それはちょっとまずいな。なら従うべきか？｣
エスター｢難しい問題です。我らはクルル･ツェペシ様と権力闘争をしているレスト･カー様の派閥なので...。｣
ルカル｢クルル･ツェペシに従うと制裁がある、か。さてどうし...｣
ｶﾞｯ
エスター｢え？｣
突然立ち上がり、エスターの胸ぐらを掴み投げ飛ば...いや、自分の前に盾のように持ってきたルカル･ウェスカー。
エスターがその行動を理解するより速く、ルカル･ウェスカーに向けられた殺気は到着していた。
ﾄﾞﾄﾞｵｫｵｵ...
ﾎﾞﾄｯ
ルカル･ウェスカーから少し離れた所に、ぶっ飛んだエスターの片腕とメガネが落ちる。そして片腕は風と一緒に塵となって消えていった。ルカル･ウェスカーは、そんなものには目もくれず。
ルカル｢剣よ、私の血を吸え。｣
ﾌﾞｼｭｯ
攻撃がきた方を見つめそう呟いたルカル･ウェスカーは、もう獲物を見つけた狩人の目だ。
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美桜(プロフ) - 深夜夢で1番好きです(^^)更新しず〜っと待ってます(TT)♡ (2022年8月11日 23時) (
レス) @page23 id: 73811d8464 (このIDを非表示/違反報告)
つっきー(プロフ) - 見てきた終わりのセラフの夢小説で一番好きな作品です。また主様が書き始めることを楽しみに待っています。 (2022年7月18日 1時) (レス) id: 00ad156d2e (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 私、この小説が大好きで何回も読み返しています！！私は、この小説を愛していきます！これからも体に気をつけて頑張って下さい！応援しています！！ (2020年5月14日 20時) (レス) id: 698341d95b (このIDを非表示/違反報告)
Kamiya Kaji725 - この作品大好きです！私のハートズドンされちゃいましたよー笑笑。深夜大好きなんです！！深夜と夢主ちゃんの絡みが……かわいい！更新頑張ってください！応援してます！！ (2018年2月15日 18時) (レス) id: e7cf133723 (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - 過眠さん» ありがとうございます(^^)なかなか更新できずすみません！！私はそのままくろべにって読んでます…そのままですみません( .. ) (2018年1月17日 17時) (レス) id: bdcb2a452e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊坂紅 | 作成日時：2017年10月14日 20時
