５７話 ページ8
暮人「そしてその後お前は一瀬グレンに拾われ、Aに育てられた。だが何故だ？何故グレンはお前を救った？お前はグレンの何だ？」
貴「...暮人？それは優に聞く質問？」
Aの言葉を無視して暮人は続ける。
暮人「お前は名字に百夜の名を持ってるが、かつて日本最大の権勢を振るった呪術組織、百夜教の生き残りか？」
優「.....え？い...いやこれは...俺がいた孤児院の名前を付けただけで...」
何のことだかさっぱり分からない優に、深夜が助け舟を出す。
深夜「ちょーっと、これ優ちゃんが吸血鬼のスパイかどうかの質問から離れてない？君ほんとはグレンを疑ってるでしょ。...もしくは彼らを、グレンへのスパイに仕立て上げようとしてるとか。」
黙って深夜の言葉を聞いていた暮人が、愉快そうに笑う。
暮人「ふっ。それはつまり出世ということだろう？俺の直属の部下になってグレンを探る。それは彼らにとってもメリットがある。」
深夜「は、あの有名な柊家様に仕えられるって？」
暮人「ああそうだ。お前だってその有名な柊家様の養子になれて涙が出るほど光栄だったろ？どうだ？柊深夜君。ああお前もか、柊A。」
ﾋﾟｸｯとAの眉間が歪む。
暮人「さてお前は何も知らないという顔をしているが、恐らく事実だろう。それがグレンのやり口だ。
だが百夜教はかつて、まだ人間が地上で栄華を享受していた時代...俺達よりも質が悪い宗教組織だった。そして百夜教が運営していた孤児院はすべからく身寄りのない子供を集めて人体実験をしていた。お前は恐らく呪術実験のモルモットだ。」
優「え...」
暮人「知らなかったのか。だが恐らくお前はその生き残りだ。グレンはそのお前の中の何かを利用しようとしているぞ。知ってたか？」
優「.....」
何も答えない、いや、ショックで答えられない優を、深夜とAは真っ直ぐ見つめていた。それぞれが何を思うかは、誰にも分からない。
暮人「よし、事実は整理された。百夜優一郎、俺の部下になれ。俺がお前を導いてやる。」
ｽｯと差し出された手を、優はｷｯと睨み返した。
優「...どうでもいいけど、与一と君月を解放しろよ。」
暮人「ああそうだな。心配するな、二人共鬼呪装備保持者だ。傷はすぐに癒える。」
優「...そういう問題じゃねえだろ。お前とグレンが一体何の小競り合いしてるかは知らねぇけど、少なくともグレンはこんなやり方はしない。」
優はｸﾞｯと拳を震わせる。
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伊坂紅(プロフ) - みぃちゃん，ｍさん» 度々すみません。お手数ですが、目次のページの一番上と一番下、両方に名前を入れていただくと変換して見れそうです。 (2017年10月12日 18時) (
レス) id: bdcb2a452e (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - みぃちゃん，ｍさん» ありがとうございます！すみません、直し方を探してみます(T_T)ご指摘ありがとうございます！ (2017年10月12日 18時) (レス) id: bdcb2a452e (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん,ｍ - いつも楽しく読んでます！名前変換しても『めぐみ』になっちゃうんですけど、直せますかね？すみませんっ！ (2017年10月12日 18時) (レス) id: 04aa308079 (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - 終わりの魔女さん» 夜空の涙、見させていただいてます！そんな方々に応援していただけてとっても嬉しいです！世界崩壊前の話もどこかで混ぜようと思うので、是非これからも宜しくお願いします！！ (2017年8月27日 0時) (レス) id: 9ae2ad2059 (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - 日和さん» ありがとうございます！！どこかで出会いの話も入れたいなと思っています！日和さんの作品読ませていただいていたので、コメント本当に嬉しいです！！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: 9ae2ad2059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊坂紅 | 作成日時：2017年8月13日 8時
