55話 ページ6
暮人「ははは...負けん気が強いな。前言を撤回しよう。確かに君はグレンの部下だ。深夜。」
深夜「えーやだよ僕。暮人兄さんと違って弱い者いじめ嫌いなんだけど。」
弱い者いじめ、という言葉に優は、少し深夜を睨む。
暮人「黙れよ。弟は兄の言う事を聞くもんだ。」
深夜「血ぃ繋がってないじゃない。僕柊家の養子だし。」
暮人「いいから殺れ。殺すぞ。」
深夜「うぇーめんどくさいなぁ。」
深夜の態度に、優は耐えきれず啖呵を切る。
優「ふざけんな。誰が弱いって?試そうか?」
優の言葉に、だるそうに答える深夜はどこからどう見ても優の事は舐めている。
少しゆっくりしながら銃を優に向ける深夜。
深夜「ああー。まあそういう命令なんでね。やろうかー《白虎丸》撃って〜ズドン」
ザッ
放たれたはずなのに何処からも攻撃はこない。
優「...?」
ボッ
優が油断したその時だった。
斜め上から突然現れた虎の鬼に、思わず両腕で振りかぶる。
が、優が振りかぶった瞬間首元にピタッと止められた剣先が、優の負けを知らせていた。
深夜「はい僕の勝ち。
ちなみに僕の白虎丸は遠距離が得意な武器だから、近接じゃバケモノみたいに強いAや暮人やグレンにはまるで敵わない。つまりこれがどういうことか分かるね?」
深夜の言葉に、ギリッと悔しそうに口を噛む優。
深夜「まあでも君鬼呪装備手に入れたばっかりでしょう?鬼の具現化も憑依化も教わってないみたいだから仕方ないよ。気を落とさないよーに。」
貴「深夜フォローまでしてあげて優しいね?」
タタッと深夜に笑顔で寄るAに、深夜も嬉しそうに笑う。そんなAを見て、優も少し警戒心を解いた。
優「お前何者なんだよ?」
深夜「あは、名前聞いて後で殴ってやろうリストに入れる?なら名乗らな〜い。」
暮人「そいつは柊深夜少将。分家出身のグレンと同じ嫌われ者だ。だからそいつを殺すのはいいぞ。」
優の質問にふざけて返す深夜の横から、冷たく言い放った暮人。そんな暮人に深夜は調子を変えず話す。
深夜「ちょっとやめてよね暮人兄さん〜。
さて、これで僕の嫌疑は晴れたかな?明らかに優ちゃん僕のこと知らない反応でしょこれ。」
優「あ?つかお前ら何の話をして...」
何も分からない優に、深夜が淡々と説明をしだす。
深夜「実は今グレンと仲がいい僕も疑われて面接されてるんだよねぇ。軍の中に吸血鬼のスパイがいるかもしれない、なんてのは柊家にとって許し難い大問題だから。」
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伊坂紅(プロフ) - みぃちゃん,mさん» 度々すみません。お手数ですが、目次のページの一番上と一番下、両方に名前を入れていただくと変換して見れそうです。 (2017年10月12日 18時) (レス) id: bdcb2a452e (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - みぃちゃん,mさん» ありがとうございます!すみません、直し方を探してみます(T_T)ご指摘ありがとうございます! (2017年10月12日 18時) (レス) id: bdcb2a452e (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん,m - いつも楽しく読んでます!名前変換しても『めぐみ』になっちゃうんですけど、直せますかね?すみませんっ! (2017年10月12日 18時) (レス) id: 04aa308079 (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - 終わりの魔女さん» 夜空の涙、見させていただいてます!そんな方々に応援していただけてとっても嬉しいです!世界崩壊前の話もどこかで混ぜようと思うので、是非これからも宜しくお願いします!! (2017年8月27日 0時) (レス) id: 9ae2ad2059 (このIDを非表示/違反報告)
伊坂紅(プロフ) - 日和さん» ありがとうございます!!どこかで出会いの話も入れたいなと思っています!日和さんの作品読ませていただいていたので、コメント本当に嬉しいです!! (2017年8月26日 23時) (レス) id: 9ae2ad2059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊坂紅 | 作成日時:2017年8月13日 8時