私、ATMなんで。10 (ページ12)

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"ガチャ！"

CY「A～、夕飯持ってきたー！」

『(籠)』

CY「……今はもう雷鳴ってないよ？布団に籠ってないで出ておいで！ご飯食べよ！」

『………もう鳴らない？』

CY「うん！もう鳴らなっ "ゴロゴロゴロゴロッ！"

ごめんなさい。」

『ゔわぁ～～ん！怖いよしうちゃ～～ん！』

CY「あ～っ、ごめんねA！でもほら！さっきよりも随分遠くなったみたいだし！布団の中閉じこもってたらご飯食べられないよ？出ておいで？」

『グスンっ、……しうちゃんから電話あった…？」

CY「ううん、まだない…お仕事終わってないんだよきっと。」

『ゔぅ～～…っ』

CY「……ねぇA、どうして雷嫌いなの？雷が怖いなんて意外だよね。」

『………昔の、トラウマで…』

CY「昔のトラウマ…？子供の頃に何かあったの？」

『うん、昔……あれは確か、…高一の時…』

CY「高一っ？！全然昔じゃないじゃん！めっちゃ最近じゃん！えっ、高一から雷苦手になったの？！」

『うん。それまでは全然平気だった。』

CY「いったい何が…」

『高一の時、大荒れになって学校が昼前に終わりになった日あっただろ。」

CY「あ～、そんな事もあったような……あぁ！その後警報も出て、夜にはこの辺り一帯が停電になって…」

『そう。その日。その日さ、学校早く終わってラッキーつって、しうちゃん家行ったんだ。でもしうちゃんは仕事で留守で…』

CY「またそんな破天荒な…」

『住居人が入るタイミングでマンションの中には入れたんだけど、その時はまだ合鍵なんて持ってなかったから、仕方なく玄関の前でずっと待ってんだ。待ってたけど、しうちゃんは帰って来なくて…』

CY「連絡しなかったの？お仕事かどうか、聞けばよかったのに。」

『嵐の中行ったから携帯も濡れて壊れちゃって、連絡できなかった。もうすぐ帰ってくるかもって思ったら帰るに帰れなくて…。』

CY「どのくらい待ったの？」

『6時間。』

CY「6時間っ！？」