私、ATMなんで。7 (ページ25)

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『ママ～、しうちゃん家行ってくるー！』

母「またぁ？今日くらいゆっくりしてなさいよ。帰って来たばっかりなんだから。」

『お土産渡したいもん！』

母「お父さんもまだ帰って来てないのに。Aの事心配してたわよ？顔くらい見せてあげなさい。」

『え～、一泊二日で行ってただけじゃん…しうちゃんにも顔見せてあげたいのに…』

母「きっと見飽きてるわよ。」

『そんな事ないもん！しうちゃんは生粋のシスコンだよ！今だって早く私に会いたくて、超特急で仕事終わらせてるよ！絶対今日は私がお兄ちゃん家に帰って来てると思ってるよ！私に会えるの楽しみでスキップして帰って来るのに、誰もいなくて膝から崩れ落ちるよ！ママはいいの？！お兄ちゃんにそんな可哀想な思いさせて、いいの？！』

母「はいはい。今日はカレーにしたからAはサラダ作ってね。」

『ママっ！！』

母「………そんな事言って、あなたの魂胆はわかってるわよ。膝から崩れ落ちるしうちゃん美味しいとか思ってるんでしょ。」

『"ギクッ"』

母「あえて連絡しないで心配させて、痺れを切らして向こうから連絡してくるの待ってるんでしょ？見え見えよ。」

『なっ、…何故それを…っ！』

母「ここに帰って来たのがその証拠じゃない。いつもなら真っ先にお兄ちゃんの家に行くでしょうが。ま、痺れを切らしたのは貴方の方だったみたいだけど？」

『～～っ、しうちゃんに会いたいよぉ！私がいない事に気付くの遅いよぉ～！！』

母「お仕事なんだから仕方ないでしょ。ほら、サラダ作って。パパももうすぐ帰って来るから。」

『……ご飯食べたら行ってもいい？』

母「パパが良いって言ったらね。」

『ヤッターーーっ！パパなら丸め込めるよ！チョロいもん！車で送ってもらお～！』

母「あんたね…」

『あ、ママ達にもお土産あるよ！はい、これ！マカデミアナッツ！』

母「なんでよ」

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