私、ATMなんで。6 (ページ25)

今日:12 hit、昨日:2 hit、合計:523,659 hit

269 ページ25

・
・
・
・

『お兄ちゃ～ん！見て見て！お兄ちゃんの初出演映画のDVD買った！一緒にシアタールームで見よ！』

XU「それもう家にあるけど…」

『あ、そうなの？じゃあコレは保存用～』

XU「……お前は、後悔と言う言葉を知らないのか？」

『後悔？なんで？むしろ二個もあってラッキーじゃん！しうちゃんの物で後悔する買い物なんて一つもないよ！しうちゃんにまた貢げたと思うと超幸せ！！しうちゃんありがとう！」

XU「何の礼だよ………A、荷物まとめたの？明日、昼前には母さん迎えに来るんでしょ？」

『なんで？』

XU「いつまで現実逃避してんだよ…明日、お前は帰るの。元の家に。」

『あぁ、…はいはい。帰るのね。わかってますよー。そんな事より一緒に見よ～！これね、お兄ちゃん死んじゃうでしょ…まだそこちゃんと見れなくてね…だから、死んじゃう前まで見る！』

XU「………」

『お兄ちゃん？眠い…？』

XU「いや……今から見るの？もう0時だよ？寝ないの？」

『これ見たら寝る！』

XU「お前、いつも途中で寝落ちしてソファーで朝までぐっすりじゃん。風邪引くからって言ってるのに…今日だって、きっとそのまま寝るだろ？」

『寝ないもん……でもお兄ちゃん眠いならいい。一緒に見たいから、次まで我慢する…』

XU「………わかった。じゃあ俺の部屋で見な。テレビは小さくなるけど、ベッドに入って見ていいよ。」

『やったー！』

XU「ベッドでお菓子は駄目だからな。その手に持ってるポップコーンは置いていけ。」

『えぇぇぇぇ！！映画と言ったらポップコーンなのにーっ！』

XU「じゃあ一人で見な。俺は寝るけど。」

『えぇぇぇぇぇっ！！やだ！一緒がいいっ！』

XU「じゃあそのポップコーンは？」

『…………我慢するぅ～…。』

XU「よし。じゃあ行くぞ～」

『後ろからぎゅ～ってしてね！』

XU「………A、寝た？」

『……zzz』

XU「ったく、まだ30分も経ってねぇじゃねーか……お前、ちゃんとわかってんの？明日には帰るんだぞ…？」

『zzz…」

XU「……また離れて暮らすんだぞ？寂しくないのかよ…」

"つんつん"

『ン、………zzz』

XU「……なんで、いつもみたいに駄々こねないんだよ…」

『駄々こねたら、ここにずっと居ても良いの…？』

XU「っ、…」