私、ATMなんで。-SS-〈7〉 (ページ13)

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XU「…………チッ。

"ガチャ…"

っ、………」

『……お兄ちゃん、寝た？』

XU「寝た。」

『……さっきはごめんなさい。ホテルの部屋、ちゃんと別々で取ってるよ…』

XU「っ、お前なー！ほんっといい加減にしろよ！？」

『ごめんなさい…』

XU「俺をおちょくるのがそんなに楽しいか！」

『おちょくってるんじゃなくて、ヤキモチ妬いて欲しいだけ…』

XU「ったく！こうやってムキになってる時点で、お前の思う壺だろうが。あー、ムカつく！どのみち二人だけで残って一泊するんだろ！部屋が別々だからって、お互いの部屋に行き来できるんだから関係ねーじゃん！怒る俺はいないし、見てないところでまた好き勝手するんだろうがお前は！あーっ、腹立つ！」

『お、お兄ちゃん、急にそんないっぱいヤキモチ妬かれても困るよ…』

XU「何が困るだ。ガイドブックまで買って楽しみにしてるくせに。」

『………お兄ちゃんがダメって言うなら、観光なんかしないでみんなと一緒に帰ってくるよ。』

XU「っ、……言わねぇっての。」

『ほんとに？無理してない…？』

XU「してない。俺には関係ない。もう寝るから静かにしろ。」

『お兄ちゃ〜ん…っ』

XU「………楽しみなんだろ？」

『…………うん。』

XU「だったら、俺のことなんて気にせず楽しめばいいだろ。俺がとやかく言う権利なんてない。」

『あるよ…お兄ちゃんは、とやかく言っていいんだよ…お兄ちゃんだもん…』

XU「………お兄ちゃんだから、我慢してやる。」

『っ、……イカのおつまみ以外にも、ドンキでお菓子いっぱい買ってくる。』

XU「俺はお前と違って食いもんなんかで機嫌は治らない。」