私、ATMなんで。-SS-〈4〉 (ページ7)

今日:10 hit、昨日:5 hit、合計:13,390 hit

・ページ7

XU「Aの雷嫌いは、もう一生治んないな？」

『雷は、怖いままでいい…』

XU「え？なんで？」

『だって……こういうギャップでも無いと主人公として面白くないでしょ？』

XU「………。」

『女って完璧過ぎてもダメじゃん？たまに見せるか弱い部分に、男はキュンとするんでしょ？ギャップ萌えってやつ？』

XU「そういう計算高い女に誰がキュンとするんだよ……そもそもお前は完璧じゃないし。平気なんだったら離れろ！」

『平気じゃないよ怖いよっ！雷嫌いだけど、こうやってお兄ちゃんが守ってくれるから我慢できるんだよ！』

"ギューーッ！"

XU「ゔっ…苦し…ッ」

『怖いけど……暗闇で二人きりって、いいね。』

XU「はぁ？寝る時だっていつも真っ暗だろ。」

『お兄ちゃんのお膝の上に座って抱きついて、一緒に寝てる時よりも今はもっと、いろんなところがくっついてるよ…』

XU「っ、……ヘンなことすんなよ。」

『ヘンなことって？』

XU「お前が普段から妄想してる兄妹らしからぬことだよ！」

『フフッ、なにそれー！そんなことしないよ〜？でも、そんなこと考えちゃうお兄ちゃんの方が期待してたりして…？」

XU「アホか。」

『暗いから距離感がわからなくて、ちょっと動けば口と口がぶつかっちゃうかも…』

XU「そんなことしてみろ。この雷の中追い出してやるからな。」

『追い出されたらあいつらの宿舎に避難するも〜ん』

XU「っ、……クソガキめ。」

『あ〜、どうしよ。ムラムラしてきたわ〜』

XU「お前はおっさんかッ！もうどけ！俺の身が危ないっ！」

"ドンっ！"

『イテッ！お兄ちゃん酷ッ、"ゴロゴロゴロゴロッ！！"

キャッ！ゔぅぅぅ〜…っ』

XU「…………おいで。」

『ゔわぁ〜んっ！』

"ぎゅーっ"

XU「ハァ……電気、つかねーな。お前携帯は？俺の見当たらなくて。」

『あ、たぶんキッチンの方…』

XU「腹減ったな〜。良い匂いしてる〜」

『スープならもうできてるよ？注ぐくらいならできると思うけど…』

XU「いーよ、危ないじゃん。大人しく我慢してる。」