私、ATMなんで。38 (ページ19)

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"ブーーーーーーーン…"

XU「………」

『…………お兄ちゃん？』

XU「ん？」

『疲れてる…？運転代わろうか？』

XU「疲れてないよ。だいじょーぶ。」

『そう…？じゃあ、…機嫌悪い？』

XU「いーや？」

『でも、さっきから顔が…』

XU「……顔が？」

『怒ってるみたい…』

XU「怒ってないよ。それとも、また怒らすようなことしたの？」

『今日はまだ、身に覚えない…』

XU「今日はまだって。」

『私が原因？私に怒ってるの…？』

XU「だから、怒ってないってば。」

『嘘だ。私わかるもん…お兄ちゃん今、ヤキモチ妬いてる顔してる。』

XU「っ、……適当なこと言うな。」

『ほんとだもん！いつもの嫉妬に狂った可愛いお顔してる！でも私、今日は本当に身に覚えなくてっ……いつヤキモチ妬かせちゃった？ベッキョンとスマホゲーム一緒にしたから？ジョンデちゃんと次行くスウィーツのお店調べてたから？』

XU「違うってば……あー、ごめん。本当にAは何もしてない。俺の心が狭いっていうか……ごめんな？気にするな。」

『気になるよぉ……お兄ちゃんに、嫌われたくない…っ』

XU「ばーか。それこそありえないだろうが。」

『だって…』

XU「………旅行、楽しみだな。」

『えっ？』

XU「ナヨンちゃん達といつか行くんだろ？」

『あっ、うん！楽しみ！お兄ちゃんも行こうね？絶対だからね！』

XU「みんなでだもんな。Aの大好きな人、みんなで。」

『そう！みんな、で………あっ』

XU「プライベートで全員でだなんて、中国行った以来か？ルハンやレイも行けたらいいけど、スケジュール合わせられるかな～。あいつらもEXOも忙しいからな～」

『お兄ちゃんっ！大好きってのは、その…言葉の綾で…私が好きなのは、お兄ちゃんだけだよ…っ？』

XU「なんだよ今さら、散々浮かれてたくせに～」

『本当だもん…EXOは友達だけど、大好きじゃないもん…』

XU「嘘つき。そんな悲しい嘘、言っちゃ駄目だぞ？たとえ俺がヤキモチ妬いたとしても。」

『やっぱり妬いてたんだ………ごめんなさい。』

XU「謝ることじゃないって。良いことじゃん、Aに俺以外に好きだって言える奴ができるなんて。信頼できる奴が沢山いることは、良いことだ。」

『………それでも私の一番は、ずっとずっとお兄ちゃんだからね？それだけは何があっても変わらないからね？』

XU「はは、そんなことわかってるし～」