私、ATMなんで。 (ページ22)

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「それでは次のレーンの方！前へお進みください！お一人20秒ですのでお守りください！」

　

キターーーーーーーっ！！

やばいやばいやばい手汗やばい

どどどどど、どうしよっ！

何話そうっ！

あ、話しちゃ駄目なんだっ！

くっそ、伝えたいことは山ほどあるのに…！

仕方ない…

話せない分思いっきり握ってしうちゃんの手垢をっ、「次の方どうぞ！」

『ひゃいっ！』

　

ハッ！！

即効で声出しちまったよしかも噛んだよ死にてー！

　
　

XU「……ハハ、こんにちは！」

『っ、……/////』

XU「緊張してるのかな？ハイ！僕と握手してください！」

"ぎゅーっ"

『ッ！！///////』

　

やばい…

やばいやばいやばいやばいやばいやばいっ

しうちゃんの手！

温かい！

しうちゃんが、私の手を握って…ッ

可愛い可愛いっ！

喋れない分いっぱい空気吸って嗅いどこ

スゥーッ、ハァ！スゥーッ、ハァ！

ハスハスハスハスハスッ

しうちゃんの指紋がくっきりかたどるくらい握って…

"ギュ〜っ"

XU「ハハ！ギューっていっぱいしてくれてありがとう！愛がいっぱい伝わってくるー！僕の愛も、伝わったかな…？」

『～～～ッ///////』

　

ズッキューーーーーーーーンっ！！

"ピッ、ピッ、ピッ、…ピーーーー_______"

　

ここに、キム・Aの死亡をお知らせいたします。

【完】

「____ハイ、お時間です！こちらへ！」

ハッ！！

死んでる場合じゃなかった！！

　

XU「ありがとう！また来てねっ！」

　

ふぁいっ！

また来ます！なにがなんでもまた来まっ、XU「また、後でね…」

『っ、……え？』

　

今、なんて…？

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『ハーっ、終わったーー！あ、終わったら犬(小)に電話で報告しろって言われてたんだ。ちょっと早朝から集まって、ちょっと準備手伝ったくらいで恩着せがましい奴らだなめんどくせぇ。今はまだ、あのしうちゃんの笑顔と感触と体温を噛み締めていたいんだ……もう一生手洗わねぇーっ！』

スタッフ「すみません！キムAさんですか？」

『は？』

スタッフ「あ、…違いますか？」

『え、いや…そうですが？』

スタッフ「よかった～！僕スタッフなんですが、Aさんを連れて来くるよう言われて！どうぞこちらへ！」

『は？え…は？連れて来いって…誰に？』