No.114 ページ15
「ねぇお姉ちゃん、強いの？」
「…わかんない。強いと思う？」
幼い少年からの問いにまた問いを投げ掛ける。
ものすごい爆発音とともに、恐らくレブルのアジトをぼろぼろにした何かは、子供たちに影響を与えたらしい。
アジトを目指して歩く林檎の後ろに、小さな隊列ができている。
子供たちの持っているものは様々。
包丁、ライター、フライパン。
鋏、カッター、彫刻刀、空き瓶。
どれも林檎の子供のころに見覚えのあるもの。
お父さんに空き瓶で頭を殴られた。
お母さんにライターで焼かれた皮膚をカッターで切り裂かれた。
クラスメイトに彫刻刀を持って追いかけられた。
先生に包丁を突き立てられ脅された。
お陰で彼女の服の下は傷だらけだ。
今これらを武器として手に取った彼らも、同じ境遇にあっていたのだろうか。
今の林檎としては、鋏は自分にとって脅威なのでしまっていただきたい。
…私についてくるのは、同じ匂いがするから？
だとしたら君らの嗅覚すごいね、大正解だよ。
そう思ってから自嘲気味に笑う。
この隊列にあの子はいない。
ゲームセンターで知り合った、おじいさん思いのあの子はいない。
無事に逃げられていればいいけれど。
そう思った直後、目の前に眠っているはずの彼がいた。
彼は舞う。
とても綺麗に。とても恐ろしく。
舞いながら大人をバラバラにする。
白い肌、白い髪を紅く染めて。
「…楽しそうに、めんどくさいことしてるね」
そう呟き、反射的に髪を伸ばした。
空色の髪は伸びて伸びて、一人に突き刺さる。
空色が紅く染まる。
そこでやっと彼は、彼女に気づいたみたいだった。
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花梨(プロフ) - 皆さまお疲れ様でした〜 (2018年9月14日 22時) (
レス) id: e3aad0174a (このIDを非表示/違反報告)
透明少女(プロフ) - お疲れ様でした！あまり参加出来ずにいて申し訳ありませんでした…！本当にありがとうございました！！ (2018年9月14日 21時) (レス) id: 6dddb2cb16 (このIDを非表示/違反報告)
睦都(プロフ) - 初めからずっと見てました！主催者様、参加者様の皆様お疲れ様でした！剣士君たちとても好きです(*^^*)ほんとうにお疲れ様でした (2018年9月14日 19時) (レス) id: 3a040f6594 (このIDを非表示/違反報告)
羊素。(プロフ) - 遂に完結ですか…少し寂しい気もしますが、主催者様、及び参加者の皆様、お疲れさまでした。 (2018年9月14日 5時) (レス) id: dc73ea1538 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - お疲れ様でした！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: c46d432f11 (このIDを非表示/違反報告)
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