□ 第66話 少しずつ □ ページ16
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「お前は今日から毎日2つ！ 俺に質問をしていい」
「2つ。微妙な数字だな」
「その質問に対して俺は必ず答えなくてはいけない。嘘もはぐらかしもあってはならない。3つじゃなんか多いだろ」
バラトが提案したのは、1日2つバラトに関して質問できるというもの。質問に対する答えがバラトが知らないものや覚えていないものであった場合、その質問は取り消し質問し直す事が出来る。バラトは「一気に質問して相手を知るよりも、少しずつ知っていく方が楽しいだろ」と言った。バラトにもそんな気持ちあるんだ、と千秋は感心する。
「その代わり、だ」
「うん？」
「1日1個俺のいうことを聞く」
千秋は暫く考えると、うん、と頷いた。「契約成立だ」とバラトは言うと、千秋が解いた数学の問題に丸を点けた。千秋は自分が数学の問題を解けた事に驚き目を見開く。こんな難しい問題を自分が解くなんて今まであり得ないことだったからだ。
「な？ 言ったろ。小学生でも解けるってな」
「えースゴいスゴい！ なんか数学面白くなってきたかも…！」
「そーかそーか！ じゃあそんなお前の為に全部数学にしてやろう」
「やめて!!!??」
そう会話していると、一時間経ったと知らせるタイマーが鳴る。バラトは「数学終わり」と千秋に言った。千秋はわーいと両手を上げて寝転ぶ。バラトははぁ、と目を伏せながら溜め息をつき、肩を竦めると言った。
「パンツ見えてるぞ」
「え！？ うそ！」
「マジだよこの白パン。ホントに女かお前」
「うわマジで見えてたんだ女失格だ私」
慌てて千秋は起き上がりスカートで足を隠す。「パンツ見せびらかすとか痴女だなお前」とバラトは挑発しながら爆笑している。千秋は顔を真っ赤にしながら「こうなったらバラトのこと根掘り葉掘り聞き出してやる」と睨み付けた。
バラトが棒付きキャンディのゴミを捨てに行くと、千秋はバラトに「ひとつ目の質問！」と言って手を挙げた。バラトは適当に返事するとソファーに座った。
「ひとつ目の質問は、『バラトの本名』！ ふたつ目は『バラトの誕生日』！」
「本名…、てっきりお前の事だから年齢聞いてくると思ってた」
「バラトがおじさんだったらやだなぁって思って…。年齢不詳でいて」
バラトは目を閉じて息を吐いた後、自分の名を口にした。「俺の名前は―――…」
□ 第67話 バラトの名前 □→←□ 第65話 オベンキョウ □
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くろせ(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございます！検討致します (2019年5月10日 18時) (
レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 千秋ちゃんが大犯罪者でバラトが誘拐される立場逆転物語を見てみたいです。 (2019年5月10日 15時) (レス) id: 95b6da62c6 (このIDを非表示/違反報告)
白雪の鴉亭(プロフ) - そうですか……わかりました！企画の検討お願いします！ (2019年5月10日 0時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
くろせ(プロフ) - 白雪の鴉亭さん» 猩々木ちゃんは、千秋(嘘吐きさん)のターンで殺されたのではなく、投票で殺されたので、本当に死んでしまった形になります。企画の件、検討します！ (2019年5月9日 23時) (レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
白雪の鴉亭(プロフ) - 募集したキャラのその後とか書いて欲しいです！（ただ単にポインセチアがどうなったのか気になるだけですが……） (2019年5月9日 23時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
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