□ 第65話 オベンキョウ □ ページ15
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「勉強しろガキ」
暇を持て余す千秋にとうとうバラトは千秋の大嫌いな単語と文をぶつけた。千秋は顔を埋めていた本から恐る恐る顔を出しバラトの方を見ると、ソファーに深く座って足を組むバラトが一寸も動くことなく自分を見詰めていることを確認した。そこから逃げることは不可能だと判断した。まぁ逃げても直ぐに首根っこを掴まれて正座させられるのがオチだ。
最初は嫌だ嫌だと言う千秋だが、徐々にバラトの正当性のある言葉に飲み込まれていった。バラトは「世間のお前の同い年の奴等は今この時も勉強してるのにお前だけぐーたら食っちゃ寝食っちゃ寝してる事が許されるとでも思うのか」と棒つきキャンディをくわえる。遂にテーブルの前に座らされ、バラト大先生の神授業の始まりである。
「どーれーにーしーよーうーかーな……数学」
「嫌！ 数学だけは嫌！ せめて理科！ せめて！」
「うるせぇやんぞ一時間目は数学だ我慢しろ」
千秋の数学の嫌いようは酷かった。千秋自身の柔軟さが働き過ぎて、数学の理論的回答を理解できないのである。文を読みとく国語力や英語力は目を見張るものがあるが、どうやら千秋は完全な文系らしい。バラトはだらだら問題を解きしかも間違った滅茶苦茶な式を立てている千秋を見て、遂に痺れを切らし問題を指さした。
「ここは交換法則使うだろ！ まさか習ってないワケないよな」
「数学苦手なんだもんんん〜！」
「メソメソすんなうぜぇ。こんなの小学生でも解けるだろ」
なんとなく初めて会ったときの千秋の制服を思い出してみれば、優等生らしい清潔感のあるものだった。灰色の制服に緑のリボンが特徴的。バラトは「お前まぁまぁの進学校通ってんのな」と言った。そう、千秋の通っていた高校は難関大学合格者多数のまぁまぁな進学校である。千秋はうーん…と頭を掻くと「必死こいて勉強して補欠合格だったから」と言った。
「そう言えばさ、バラトって学校通ってたの？」
ふと頭に浮かんだ疑問。バラトは眉を上げると「入学はしてたけどほとんど行ってねぇ」と返した。珍しく質問を素直に返すバラトに千秋は目を見開く。ということは、不登校ということか…？千秋は頭のなかで推理しながらも、更に質問した。
「どこの学校？ 頭良かった？ 友達いた？」
「うっせぇ調子乗んな！」
「えーやだ！ バラトばっかり私のこと知ってるじゃん。ズルい」
「……じゃあこうしてやる」
詰め寄る千秋の頭を押さえてバラトは少し考えると、提案した。
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くろせ(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございます！検討致します (2019年5月10日 18時) (
レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 千秋ちゃんが大犯罪者でバラトが誘拐される立場逆転物語を見てみたいです。 (2019年5月10日 15時) (レス) id: 95b6da62c6 (このIDを非表示/違反報告)
白雪の鴉亭(プロフ) - そうですか……わかりました！企画の検討お願いします！ (2019年5月10日 0時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
くろせ(プロフ) - 白雪の鴉亭さん» 猩々木ちゃんは、千秋(嘘吐きさん)のターンで殺されたのではなく、投票で殺されたので、本当に死んでしまった形になります。企画の件、検討します！ (2019年5月9日 23時) (レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
白雪の鴉亭(プロフ) - 募集したキャラのその後とか書いて欲しいです！（ただ単にポインセチアがどうなったのか気になるだけですが……） (2019年5月9日 23時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
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