□ 第26話 土壇場 □ ページ26
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着いたのは人気の少ない路地で、そこには白い髪の毛の青年が赤い液体を流して倒れていた。ステラだ。デウスは張り裂けんばかりの怒りと悲哀の隠った声を張り上げステラに駆け寄った。ステラは震えながら顔だけ上げる。
「デ…ウス……？逃げて………はやく…」
「ステラ…！死ぬなよ！今すぐ助ける！」
「いいんだ…。借金も返済したし…働く意味もないでしょ……？どんな仕事も文句も言わず…手を汚してでも…デウスはいつも頑張って…。デウスと仕事を繋ぎ止めるものがボクなら…喜んで…………死ぬよ……………」
やがてステラは意識を失い動かなくなった。デウスの腕の中にいるステラは頭を力なく垂れ、代わりに胸元を撃った傷口から血液だけが流れ出ていた。デウスはその瞳に影を落とし、動かない片割れを呆然と見つめる。千秋はこの時絶望という感情はこういうものなのだと肌で感じた。するとデウスの頭に赤い光が当たっているのが見えた。
「レーザーポインター!!!」
「デウス動け！お前も死ぬぞ！」
「………」
デウスは動かなかった。その顔は、ステラが死ぬなら俺も死ぬとでも言いたげでただただステラを見つめていた。すると千秋はデウスに駆け寄り服を掴んで投げた。すかさずバラトはステラを担ぎ上げ電話をかけ始める。バラトは電話の相手に耳を傾けながらも「出た土壇場の超怪力」と呟いた。バラトを抱き締めたときの彼女の力と言えばバラトでも抜け出せないもので、かなりの馬鹿力だった。一方デウスは肩で息をする千秋を見上げていた。千秋はそのデウスの頬を思い切り叩いた。
「何してんの！？バカなの！？」
「……ステラは俺の全てなんだよ…」
「まだ死んでねぇじゃん！勝手に人殺すなよ！わかってないの！？二人とも死なせるのが
ビリビリと痛む頬を押さえながら目を見開いて千秋を見上げるデウス。一生懸命思いを伝える。それしか自分には出来ないから、千秋はそれだけをやる。バラトが声を掛ければデウスの手をとって引っ張った。繋いだ手の奥にいる小さな泣き声には目を向けないように。車に乗りバラトは全速力で運転する。すると「あのスナイパーは素人だ。プロにレーザーポインターは必要ねぇ」と言った。恐らく雇ったのだ。デウスは唇を噛み締め、怒りを心に刻んだ。バラトまた、強くハンドルを握った。
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くろせ(プロフ) - 漣さん» ほんとですね！誤字報告ありがとうございます！訂正致します！ (2019年4月2日 17時) (
レス) id: 09d294978c (このIDを非表示/違反報告)
漣(プロフ) - いつも更新楽しみにしている者です。42話の｢ステラは別の本物と思われるダイヤモンドを取りだし、そのまま逃げ出した。｣という文章なのですが、デウス君ではないでしょうか？勘違いでしたらすみません！コメント失礼しました。 (2019年4月2日 17時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)
飴ん子(プロフ) - くろせさん» ああ、そうでしたか。すみません！！！ 了解です、その機会があれば、またコメントします。バラトニキと千秋ちゃんがすこなのでお気に入りに登録します。改めて失礼しました。 (2019年4月1日 14時) (レス) id: 1a98819731 (このIDを非表示/違反報告)
くろせ(プロフ) - 飴ん子さん» すみません、今はキャラクターは募集しておりません…。また続編とかで募集すると思うので、その時までお待ちくださいませ！ (2019年4月1日 13時) (レス) id: 09d294978c (このIDを非表示/違反報告)
飴ん子(プロフ) - 素敵な一次創作ですね…！バラトさんすこ。(唐突) この素敵な企画に是非ともキャラクター提供したいのですが、どうでしょうか？ (2019年4月1日 11時) (レス) id: 1a98819731 (このIDを非表示/違反報告)
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