No.37 ページ38
翌朝。
レブルの食堂は険悪な雰囲気に包まれていた。
その雰囲気たるや、窓ガラスが割れそうである。
「ミルクちゃん？どこ行ってたんですか？朝帰りだなんて、キャバクラにいってたんじゃあるまいし、ねぇ？」
桃はニヤリと笑っているが、そこにはどす黒いものがある。
「桃、ミルク様を追及するのはやめろ。ミルク様には意気投合する女性が出来たに違いない！」
東雲はそう言い切るが、
「そんな信じ方されたら、ミルクが迷惑だろ」
と、ロストアイズに冷たく返された。
「何だと！？ミルク様を疑っているのか！？」
「そう怒るな。怒ったら頭悪くなるぞ」
今にも吠えそうな東雲を何とか制止し、ミルクは昨日のことを聞いた。
「そういやアイ、斎槻。昨日の少年兵はどうした？」
「ああ、あれは…」
「失敗だったよ。能力が暴走したから、ロストさんに殺してもらった」
斎槻はそれがなんだ、と言わんばかりに淡々と言った。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
拷問部屋は大惨事になっていた。少年兵を中心に波動が渦巻き、近寄れない状態である。
「能力を開花させたのは良いが…こうも暴走されちゃ困る！」
床には翠が少年兵を抑え込もうと使役した式神―正確には式神だったものが散らばっている。
「異能力無効化か…。藍のよりも下位だが、暴走されちゃ厄介だな。―翠さん、下がってろ」
ロストアイズは翠を後ろに下がらせると、包帯を取った。
すると、深紅に輝く瞳が現れる。
「ポンコツ、こっちを見ろ…！」
ロストアイズの声で少年兵が目を合わせたその時、波動が穏やかになり、収まっていった。
「私の能力は全ての異能力の頂点に立つ。例えどんなに強力な異能力を持っていても、この目を見た者は等しく能力を失う」
ロストアイズは、廃人寸前の少年兵の眉間に銃口を突きつけた。
「翠さん、殺すよ」
「ああ、頼む」
こうして、ロストアイズは銃の引き金を引いた。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「また失敗か…」
ミルクは頭を抱えた。
「仕方ないさ。成功例はラビッシュに行った那緒と、ウチの隊の恒乃くらいだからな」
そう言うロストアイズはあまり落ち込んではいない様子だった。
「ところで、首領さん。闇市の件なんですが―」
「それなら必要ない」
ミルクは翠の言葉を遮る。
「しかし―」
「闇市は昨日、ラビッシュに潰された。他を当たるぞ」
冷たく言い放ったミルクに、誰も返す者はいなかった。
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おバカな傀夢(プロフ) - 皆さん、上手くて凄く尊敬します！！え、もう。好きになっても良いですよね。 (2018年6月26日 21時) (
レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
十二月三十一日(プロフ) - え、ウチの子がとても良い感じのクズ感。そして、ミルクさんとロストアイズさんがクールビューティ過ぎて好きです。 (2018年6月26日 21時) (レス) id: 70aae954fa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - 自然悦岫さん» 見てみます！ (2018年6月26日 6時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
自然悦岫(プロフ) - ドットコムさん» ありがとうございます。モデルにした谷川俊太郎さん作詞の合唱曲、「サーカス�機‘参宗縮粥廚鮴�非YouTubeで聞いてみてください。 (2018年6月25日 22時) (レス) id: 18ee1d3faa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - ロストアイズさんカッコよ！！！！！！！ (2018年6月25日 22時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
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