No.20 ページ21
「ふふふっ……楽しみだわ。復讐開始！」
我ながら、珍しく弾んだ声を漏らす。
何故って？私も、危ない目にあったのよ。ここで。
私が家出をする直前。
思えば、あの頃は、まだまだ誘拐の素人だったわね。
私がフルーレで少し突いたら逃げていったわ。
私のフルーレの装飾は、かなり繊細で華やか。気に入っていて、ずっと使っているの。
これを見たら、あの時の相手はどれほど震え上がるかしらね？
楽しみだわ！
相手も、だんだんと増えてきたラビッシュの隊員に気がつき始めたようで。
『麗華！無理するなってことよ。あなたの補佐からね。」
「あら、紫音さん。その伝言は、時雨さんからね。了解したと、お伝えしてくださいな？」
二日前に倒れたんだもの。無理はしないわ。楽しむけれど。
「……ふぅ。」
横の髪を後ろに弾くのは、私の戦闘参加の合図。
余裕綽々とした顔で、奥まで進んで行く。
「あら、どなた？」
前と後ろから飛びかかって来た大人を、一瞬で突く。
「……！」
前後で見ていた仲間は、声にならない悲鳴をあげる。
『その戦闘に不向きな長い黒髪と、落ち着きを払った瞳。いつでも穏やかなその微笑が、お前をRubbish heap副首領だと思わせない。我々は、そこに引っかかったんだな。』
そう残して亡くなったのは、どなただったかしら？
まぁ良いわ。それよりこちら。
総勢32人？
「う、うわぁぁぁっ！」
そう叫びつつも、やっと攻撃してきたときはもう遅い。
完全に、私が優勢。
近距離はフルーレで突いて、遠距離は弓で射る。
そうでもしていれば、3分で決着がつく。
「や、やめてくれ！助けてくれ！……宝石でも金でもやる！」
残ったのは、そう叫ぶ一人の大人。
致命傷を受けて、逃げられないらしい。
にっこりと微笑んで、そちらに目を向ける。
「分かりました！楽にして差し上げます！」
「本当か！？」
「えぇ、もちろん。ご安心を。」
その方が後ろを向いた瞬間、私の手から、何かが飛び出して、彼に刺さった。
「ぅ…。」
「ふふふっ、楽になったでしょう？」
これ以上、苦しむ必要がないように、切腹した相手を思って殺す。
江戸時代では介錯と呼んだわね。
彼は切腹してはいないけれど。
後から駆けつけた仲間も、呆然としている間に決着がつく。
辺りは血の海。
なのに私には、一滴の返り血もない。
これは氷でおさえたからよ？
五感が鋭い私は、血の匂いにクラクラすするけれど、大丈夫。
＿＿＿＿任務完了
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おバカな傀夢(プロフ) - 皆さん、上手くて凄く尊敬します！！え、もう。好きになっても良いですよね。 (2018年6月26日 21時) (
レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
十二月三十一日(プロフ) - え、ウチの子がとても良い感じのクズ感。そして、ミルクさんとロストアイズさんがクールビューティ過ぎて好きです。 (2018年6月26日 21時) (レス) id: 70aae954fa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - 自然悦岫さん» 見てみます！ (2018年6月26日 6時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
自然悦岫(プロフ) - ドットコムさん» ありがとうございます。モデルにした谷川俊太郎さん作詞の合唱曲、「サーカス�機‘参宗縮粥廚鮴�非YouTubeで聞いてみてください。 (2018年6月25日 22時) (レス) id: 18ee1d3faa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - ロストアイズさんカッコよ！！！！！！！ (2018年6月25日 22時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
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