No.32 ページ33
「夢…ねぇ」
ロストさんにお茶(独自の調合)を進めたら断られ、それからか彼女は自身の実家だったサーカスの事について話していた
そして、「昔に戻りたいか」と僕が問えば、出てきたのは否定の答えだった
「終わりが見える夢なんて、見ていたってしょうがないだろ?」
そう言った彼女の言葉が頭から離れず、僕の中でずっと木霊する
そして、それと同時に脳裏には曖昧な僕の“過去”が映し出される
もう、昔には戻れない
そう考えると、ロストさんの答えはとても共感できた
いつの間にか、ほうじ茶は冷め、火傷したであろう舌も痛くない
みんながカレーを食べているので、僕も座って、同じようにカレーを食べる
それは、レブルに入り、初めて食べた温かいスープに味は違えど似ていた
×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿×＿
自室に入り、壁に掛けている時計を見れば、
肝心の時針だけ無く、秒針と分針が目まぐるしく回っている
ゴミ箱はお茶の箱でもう何も入らない状態だ
またやらなければいけないことが増えてしまった
「僕の夢は…」
ベットに横になって天井を見上げる
届くはずはないと分かっていても、天井に向かって手を伸ばしている自分がいる
「来るべき素晴らしい未来を拝むこと」
その為にはまず、そいつらを消さないといけない
醜く、妬ましく、憎く、穢らわしい
そんな邪魔者を消さなければ、いつまで経っても夢は叶いっこない
「あれ？いつの間にこんなに真っ暗になってたっけ？」
アジトから出ると、空は漆黒に染まっている
雨が降ったのか、地面には、そこかしこに水溜りが出来ていた
その水溜りに映し出されるのは、今の空と同じように真っ黒の僕の目が二つ
それは、一瞬水面に反射して見えたかと思えば、またすぐに見えなくなる
それを蹴れば、パシャッと水特有の音
「大人にとっての
レブルに入った直後の僕の思考と考えだ
これは今でも一切、変わっていない
「全ては、
自室であろう扉を開ける前、誰に言うでもなく呟いた男は
人によって、一瞬透けて見えるとか、見えないとか
「はぁ…やっぱり抹茶は最高だよね〜」
扉が閉まった数十分後
何かを啜る音と、この声が響いたのは別に不思議ではないのだろう
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おバカな傀夢(プロフ) - 皆さん、上手くて凄く尊敬します！！え、もう。好きになっても良いですよね。 (2018年6月26日 21時) (
レス) id: 5ff30031ff (このIDを非表示/違反報告)
十二月三十一日(プロフ) - え、ウチの子がとても良い感じのクズ感。そして、ミルクさんとロストアイズさんがクールビューティ過ぎて好きです。 (2018年6月26日 21時) (レス) id: 70aae954fa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - 自然悦岫さん» 見てみます！ (2018年6月26日 6時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
自然悦岫(プロフ) - ドットコムさん» ありがとうございます。モデルにした谷川俊太郎さん作詞の合唱曲、「サーカス�機‘参宗縮粥廚鮴�非YouTubeで聞いてみてください。 (2018年6月25日 22時) (レス) id: 18ee1d3faa (このIDを非表示/違反報告)
ドットコム(プロフ) - ロストアイズさんカッコよ！！！！！！！ (2018年6月25日 22時) (レス) id: e6a479853a (このIDを非表示/違反報告)
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