45話 ページ46
sideアヴィド
Aは機嫌が悪くなると八つ当たりする。
そもそもあまり感情の起伏が激しくないから、よっぽどの事だけど。
キリヲ「アヴィドくん、器用やなぁ。」
アヴィド「慣れてますから。」
常に自分のモノを壊す。
誰かのモノを壊す事はしない。
あんなに大切にするくせに
あんなに執着するくせに
八つ当たりで壊すんだ。
そして壊したら捨てるんだ。
アヴィド「よし。出来たよ。先生。」
動作とかを確認して懐にしまう。
アヴィド「八つ当たりされて大変だったね。」
カルエゴ「…見慣れている。」
アヴィド「兄ちゃんの事になると沸点低くなるから……」
Aは常に兄ちゃんに対して冷酷な態度を取る。
他の人にも素っ気ないけど、何かあれば応対する。
だけど兄ちゃんには心の底から嫌っている。
A『文句ないな?』
ああ、壊した壁の修理ね。
懐中時計も直したら良いのに。
A『なんだ。まだ何か用件あるのか。』
「いや…その…」
A『無いならもう良いだろ。』
「強さに一目惚れしました!付き合ってください!」
は?
カルエゴ「…」
あ、反応しないふりしてる。
A『生憎だが、私が愛する男は私を愛すことの無い男なのでな。』
?
アヴィド「なら先生も除外されるけど?」
カルエゴ「…私は…断ってはいる…」
あんなに分かりやすいのに。
A『それに私は追いかけてる男以外に興味は無い。』
あ、嬉しそう。
アヴィド「コレでバラム先生とかだったら笑う。」
カルエゴ「シチロウはあくまで友人だと言っていたぞ。」
オレに釘さしてどうするの。
A『話は以上か?じゃあな。』
「クルックさんは…!魔法を差し出せば何でも叶えてくれるんですよね!?」
A『そうだが?まあ魔法の性能や質にもよるが。』
ダメ。
「ぼ、僕をこ、恋人にしてください!」
待って。
アヴィド「するの?契約。」
しないって言って。
カルエゴ「……」
カルエゴ先生が後ろから抱きしめる。
A『なんだ、交渉中だ。お前たち、急になんだ。普段は傍観する側のくせに。』
カルエゴ「…今度、家に行ってやる。朝から晩まで居てやる。」
回りくどい…
てか、半分以上は私情だよね?
A『本当か?』
満面の笑み。
カルエゴ先生は安心した顔で
カルエゴ「ああ。傍に居てやる。」
他の誰にも見せない優しい笑顔で懐中時計を渡す。
A『すまんな。交渉決裂だ。出直して来い。』
二度と来ないで欲しい。
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刹那(プロフ) - カルエゴ先生大好きなのでこの作品を見つけられて嬉しいです。更新頑張ってください! (2020年6月10日 10時) (レス) id: c8d90afbad (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年5月10日 20時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
るに - 面白いです!これからも頑張ってください! (2020年5月3日 6時) (レス) id: d1e4377471 (このIDを非表示/違反報告)
小夜子@元ペテン師(プロフ) - みゅーとさん» ありがとうございます! (2020年4月27日 23時) (レス) id: 548ac281c0 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーと - 面白いっすね、これからも更新がんばってくださいね (2020年4月27日 23時) (レス) id: c22a47d948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペテン師 | 作成日時:2020年4月11日 19時