40 頑張ったね、マイルディ ページ41
・
事務所に戻ってからロディさんについての報告や書類整理などを行って、夜ご飯を食べ、お風呂に入り、
今日はもう寝るだけとなった。
今の自分の気分は、虚無に近いものだった。
直前の出来事なのでお風呂に入ったことは覚えているが、帰ってからの出来事はボンヤリとしか頭の中に入っていない。
身体も心も、限界だったのだ。
私は何もしないで、ボーッとベッドの上に座っていた。
ふと部屋の窓から、街の景色をのぞく。
ヨーロッパの夜景は、ビルが大量にそびえたつ東京の夜景とは全く違うものであり、
私は、普段と全く違う光景に目を奪われた。
無意識にジェット装置を装備して、
そっと、窓から出て部屋を抜け出し、
自ら望んで、暗闇へと引きずり込まれて行った。
少し進んだところで、石造建築のしっかりとした屋根をもつ建物の上にふわりと降り立つ。
『わぁ……っ。すっごく、綺麗…』
泊まっていた場所の窓越しでみる景色と、
屋根の上で、風を感じながら見渡すこの光景は全く違うものであった。
遠くにはビル街が見え、目の前にはヨーロッパの国らしく芸術的な建物たちが堂々と建っており、ポツポツと明かりが灯っている様子も、非常に幻想的で趣深い。
そう感動し辺りを見回していると、近くに緑で覆われた、ひとつの小さな丘があることに気づいた。
そちらに移動し、芝生の上にちょこんと体育座りで座った。
少し肌寒いが、心地良く風が吹いており、街灯もほのかな明かりでしかなく、目を凝らさないと見つけられないくらいに、私は暗闇と同化していた。
今なら、ヒーローじゃない。
今だったら、誰にも迷惑をかけない。
視界が涙で滲んでいく。
『…………っ！うぅっ…………、』
肩を震わせながら、
『っ……ふっ…、うぅぅ〜〜〜……っ！！』
私はその場で泣きじゃくってしまった。
自分がヒーローとして弱いことが、ただただ悔しい。
大した事でしかみんなの役に立てないことが、惨めで、不甲斐ない。
大好きな人が命を投げ出そうとしていたのに、何も出来ずに見守る事しか出来なかったことが、
何より一番、悲しかった。
・
ここから一気に話が長くなり、読みづらくなってしまっています。申し訳ないです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 631人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いるか(プロフ) - あさちゃんさん» コメントありがとうございます！エンデヴァー最推し同志様に感想を頂けたなんて凄く嬉しいです😭😭本当に読んでくださってありがとうございました…！これからも轟家を推していきましょう〜〜！！ (2021年11月5日 6時) (
レス) id: c05e25c036 (このIDを非表示/違反報告)
あさちゃん(プロフ) - エンデヴァーが最推しです！！憧れとしてのエンデヴァー、最高でした、、ショートとの絡みもほんとうに読んでるだけで幸せでホワホワしました。一気読みしちゃいました！！ありがとうございます😊 (2021年11月4日 23時) (レス) id: 309f4a27b9 (このIDを非表示/違反報告)
いるか(プロフ) - アイスさん» コメントありがとうございます。一気読みして頂けたなんて本当に光栄です…！！とっても嬉しいです！！読んでくださって誠にありがとうございました！！！ (2021年10月5日 15時) (レス) id: c05e25c036 (このIDを非表示/違反報告)
アイス(プロフ) - とてま楽しく一気に読ませていただきました。とても楽しく読みやすかったです。キュンキュンしたり泣きながら読んだりと話に寄り添って読むことが出来ました♪ありがとうございます♪ (2021年10月5日 14時) (レス) @page50 id: 6f4d588b81 (このIDを非表示/違反報告)
いるか(プロフ) - うたさん» 好きな場面を読者様から教えて貰う機会が無いので、そのように聞けて、自分の作品を好きでいてくれる方がいるというのをしみじみと実感します…！本当にありがとうございます！頑張ります！！ (2021年10月1日 5時) (レス) id: c05e25c036 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いるか | 作成日時：2021年9月29日 15時
