4 トーナメント戦開始 ページ5
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エンデヴァーのことをぐるぐる考えていたら、お昼休憩が終わってしまった。
トーナメント戦が遂に始まる。
なんと、私の初戦の相手は……あの轟くん。
なんて運が悪いんだろうか。
勝てないかもしれないけれど…どうしても。
どうしても、弱いものなんかに興味がなさそうな轟くんを、ギャフンといわせたかった。
「Aちゃん…！！」
お茶子ちゃんが、私に話しかけにきた。
『お茶子ちゃん！お茶子ちゃんの相手、爆豪くんなんだね…いや〜お互い、ちょっと不利だね…。』
「本当にねっ！！分かった瞬間、ヒェーーーーってなったよ…。」
お茶子ちゃんが大袈裟にその時の気持ちを表現してくれる。
『フフっ、顔面白っ！！でも、こうしちゃいられないね。私、作戦考えるよ！！お互い、健闘を祈るっ！』
「…！うんっ、頑張ろう！！」
そう笑いながら、2人で拳を合わせた。
会場準備の為なのか、レクリエーションの時間が始まった。
遊んでなんかいられない、対策を考えなければ…！
｢おい、お前が温水か？｣
そんなことを考えてたら、轟くんが話しかけてきた。
彼とは話したことはほとんどない。エンデヴァーの息子に下手に近付こうなんて、ガチ勢の私は思わなかったのだ。
影でそっと見守れたらよかったと、思ってたのに……！
『……うん。轟くん、私負けないから。 』
｢ おう、よろしくな。｣
こいつ、私の事なんか眼中に無いな…！？
個性が弱いからって見向きもしないなんて。
轟くんのいう、轟くんのお父さんにそっくりじゃん。
悔しい。
絶対に、負けたくない。
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作者名：いるか | 作成日時：2020年6月17日 16時
