エンデヴァーガチ勢な女の子の話【轟焦凍】 (ページ29)

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28 オタクは助け合ってなんぼページ29

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なんとか話を逸らさなくては……！

『そ！そう言えば緑谷くんさ、このオールマイトのアクキー持ってる？』

携帯で、アクキーの写真を見せる。

「わ、これイベント限定のやつじゃん…！持ってないなぁ。」

『これエンデヴァーと2個セットで売っててさ、私持ってるから良かったら、貰ってくれる？』

「ええっ！いいの？」

『うん、もちろん！やっぱりファンが持ってた方が、オールマイトも嬉しいっしょ～。』

「うわぁ、ありがとう…！あ、温水さん、オールマイトとエンデヴァーが15年前に初対談した雑誌、持ってる？」

『うっ、それ欲しくてもプレミアついてて買えてない…。』

「僕それ持ってるから、良かったら今日貸すよ！」

『えぇぇいいの！？ずっと見たかったんだよね…！じゃあ今日、寮の共同ルームで一緒に見ようよ！なんか緑谷くんなら語れる気がする！私も雑誌いくつか持ってくね。』

「えっ！僕は全然良いんだけれど…。」

緑谷くんがちらっと、轟くんの方を見た。轟くんは相変わらず何を考えているか分からない顔で、蕎麦を啜っている。

「……なんか付いてるか？」

「いっいや別に！じゃあ夕飯食べたらにしようか。」

『やったー！素晴らしい！！やっぱりヒーローオタクは助け合いが大切だよね！』

「いやデクくんも、Aちゃんも本当にガチ勢やな…。」

「温水くんは本当にエンデヴァーのことが好きなんだな。」

『あったりまえじゃん！まぁ緑谷くんみたいに、プロヒーロー全員を知り尽くしてるわけじゃないけどね。』

ドヤ顔でそう言い、水を飲む。

「温水って、親父と付き合いたいとか思うのか？」

飲んでいた水をブーッ！と吐き出してしまいそうになった。

『……っゲホッ、ゴホッゴホッ！』

思いっきり、気管に入った。

「わーAちゃん！と、轟くんどういうことっ！？」

「いや別に、そういう目であいつの事見てるのかって。」

本当に何考えてるか分からない！！

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