43.好奇心の時間 ページ43
中村ちゃんの言葉に思わず涙が溢れる。
「それに、私の目が正しければ」
ーーーカルマもAのこと好きだと思うよ。
『え、』
あ、これ言っていいやつ！？と1人で騒ぐ中村ちゃんを横目に顔を伏せる。
まってまって、これって期待しても、いいの…？
「ま、そーゆーわけでさ、1人で抱え込まずに相談してよ！私も狭間もカルマとAくっつけ隊の同盟組んだからさ！」
中村ちゃんが綺羅々の肩を組んで放った言葉が頼もしすぎて、涙が溢れて止まらない。
ちょっと！私は中村とそんな同盟組んだ覚えないわよ！と慌てる綺羅々とからからと笑う中村ちゃん、そしてカルマが大好きな私。
ずっと1人で悩んでたけど、仲間が、出来ました。
「あ、そーだ！私のことそろそろ名前で呼んでよ！」
中村ちゃんって呼ばれるの何か慣れなくてさ、と言う中村ちゃんに莉桜と呼び捨てで呼んだらぎゅっ、と思い切り抱き締められた。
莉桜ちゃん意外と胸あるな…。
その後3人で一杯駄弁って隣の女子の大部屋がビッチ先生のトークがピークに差し掛かり騒がしくなったところで解散した。
莉桜は女子と混ざってビッチ先生の大人な恋バナに参加し、綺羅々は本でも読もうかしら、と大部屋へ。
私はというと、飲み物を買いに自販機へ。
自販機へ行くには男子の大部屋の前を通るのが1番の最短ルートだ。
もし、運が良くカルマに会えればイチゴ煮オレか何か奢ってもらおうかな。
この前CMで流れていた人気急上昇中の某バンドの曲を口ずさみながら年季の入った廊下を歩く。
「カルマは気になってる女子いねぇの？」
男子の大部屋から聞こえた声に思わず口ずさんでいた曲が引っ込んだ。
カルマは、気になってる女子とか、いるの…？
いないよ、そう言ってくれると信じてた。
必死で胸の前で手を組む。
だらだらと流れる冷や汗にそんなに怖いなら聞かなければいいじゃない、と警報が頭の中で鳴る。
けれど、まるで凍ったように足が動かない。
「うーん、俺は奥田さんかな。」
愛美、ちゃんが、カルマが、好きな女の子…。
『なぁんだ…好きな人、いるんじゃん…』
誰にも届かない掠れた小さな声。
ぽろりと零れる涙は見ないフリ。
そのままずるずると重たい体を引きずって大部屋に戻る。
部屋には、綺羅々だけがポツンと隅で本を読んで座っていた。
『あれ…綺羅々、皆は？』
「殺せんせーの暗殺に行ったわ」
『…そう…』
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雪飴(プロフ) - りつ@鉛筆さん» ありがとうございますぅぅ！！！！！更新しないと…とは思ってるんですが、最近出来てなかったので今日こそは更新します！！更新分も読んでいただけると嬉しいです！！でも、いつも更新が夜中になっちゃうので結局今日というより、明日になっちゃうんですけど……(^^; (2020年3月31日 12時) (
レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - これ…好きやわ（確信） (2020年3月31日 11時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - コメントありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - とてもストーリーがタイプで好きです！！頑張ってくださいね！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - いつでもコメント受け付けてます！コメントくれると嬉しいな（はーと） (2020年3月22日 6時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪飴 | 作成日時：2020年2月29日 17時
