32.テストの時間 ページ32
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結果は散々たるものだった。
「……先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見すぎていたようです……君達に顔向けできません」
黒板の方を向いたまま、殺せんせーがそう言う。
仕方ないことだろう。
だって、テストの2日前にテスト範囲が大幅に変更されていたのだ。
しかも、それを私達は知らされていなかった。
話によれば理事長の方針らしい。
なるほど、あの人らしい手口だ。
E組はどこまでもE組らしくあれってことね、きっと。
隣から聞こえた空気を切る音に思わず右隣に視線を向けると、その手でナイフを器用にくるくると弄ぶカルマが、丁度自分の答案用紙を左手に持って立ち上がるところだった。
ちらりと見えたその点数に、にやりと口を緩める。
そのままカルマは黒板の方へと歩いていき、右手で弄っていたナイフを先生めがけて投げつけた。
「にゅやッ！？」
間一髪で避けられたそれは、鈍い音を立てて黒板へとぶつかる。
「いいの〜？顔向けできなかったら、俺が殺しに来んのも見えないよ」
「カルマ君！！今先生は落ち込んで……」
殺せんせーの言葉を遮るように、教卓へと広げられるカルマの解答用紙。
先程一瞬見えたその点数は、ほとんどが90点台後半という高得点だった。
しかも数学は、なんと満点。
やるじゃん。
自分の成績に合わせて殺せんせーが余計な範囲まで教えたからだ、とカルマが言う。
「だけど、俺はE組出る気無いよ。前のクラス戻るより、暗殺の方が全然楽しいし」
ねぇ、Aと酷く楽しげな声色に私も席を立つ。
『そーだよ、殺せんせー。』
にっこりと笑って教卓の上にカルマと同じように解答用紙を広げる。
98、99、98、100、98
高得点のオンパレード。
『カルマには1点負けたけど、私の方も殺せんせーが余計な範囲まで教えてくれたからさぁ…』
くつり、と笑って言う。
皆の唖然とした表情を見るのが楽しくて、仕方がない。
｢…で、どーすんのそっちは？ ここからシッポ巻いて逃げんの？ それって結局さぁ、」
「『殺されるのが怖いだけなんじゃないの？』｣
あー、そっかぁ、先生ヘタレでビビりの弱虫だもんねぇ。とさらに煽れば先生は面白いくらいにその煽りに乗っかって青筋を立てる。
私達の言葉にクラスの皆が顔を見合わせてにやりと笑った。
「なーんだ、殺せんせー怖かったのかぁ」
「それなら正直に言えばよかったのに」
「ねー、"怖いから逃げたい"って」
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雪飴(プロフ) - りつ@鉛筆さん» ありがとうございますぅぅ！！！！！更新しないと…とは思ってるんですが、最近出来てなかったので今日こそは更新します！！更新分も読んでいただけると嬉しいです！！でも、いつも更新が夜中になっちゃうので結局今日というより、明日になっちゃうんですけど……(^^; (2020年3月31日 12時) (
レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - これ…好きやわ（確信） (2020年3月31日 11時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - コメントありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - とてもストーリーがタイプで好きです！！頑張ってくださいね！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - いつでもコメント受け付けてます！コメントくれると嬉しいな（はーと） (2020年3月22日 6時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪飴 | 作成日時：2020年2月29日 17時
