4.基礎の時間 ページ4
『カルマ、あれがE組…？』
私が指を指した場所にはかなり廃れた旧校舎があった。
「そーじゃね？…しっかし、ホントあからさまだよねぇ」
さすがエンドのE組
そう言ってくつりと笑うカルマが少しだけ恐く見えた。
まるで、カルマがどこか遠くに行ってしまうような、そんな嫌な感覚。
『…噂には、聞いてたけどね』
「ふーん、まぁいいや。じゃ、行こっか」
『りょーかい、たしか今の時間って体育だっけ？』
「うん」
旧校舎、E組の後ろのグラウンド。
そこで体育があってるらしい。
防衛庁の人達に聞いた月を破壊した超生物に早く会ってみたいなぁ。
そしたら、早く殺らせてね。殺せんせー。
湿った風が吹く。
その風が木々たちを揺らした。
「カルマくんとAちゃん……帰ってきたんだ」
渚くんが1番に私達に気付いた。
「『よー、渚くん、久しぶり』」
カルマとおそろいのイチゴ煮オレを片手にナイフを仕込んだ右手を強く握る。
「わ、あれが例の殺せんせー？すっげ、ホントにタコみたいだ」
『ホントだ！写真見たときはCGじゃないかって思ったけどホントにタコみたい』
2人で坂を下って歩き出す。
「赤羽業くんと赤羽Aさん……ですね。今日が停学明けと聞いてました。初日から遅刻はいけませんねぇ」
「あはは、生活リズム戻らなくて」
『遅刻しちゃって、ごめんなさい殺せんせー』
よろしく、そう言って差し出した私達の手を何の疑いもなく握ろうとする殺せんせーは滑稽だった。
ぶちゅり、握った瞬間溶け出す触手。
すかさずカルマと私がナイフで攻撃に入る、が殺せんせーが距離を取ったことで不発に終わった。
細かく切られた対先生ナイフが張り付けられている右手をぷらぷらと揺らし、殺せんせーに歩み寄る。
殺せんせーの触手は距離を取ったほんの数秒の間に回復していたけれど、その黄色の滑らかな皮膚には冷汗が滲み出ていた。
『「殺せないから殺せんせーって聞いてたけど………あッれェ、せんせーひょっとして、チョロイひと？」』
カルマと私の両サイドから殺せんせーの顔を覗き込んで笑顔で煽る。
殺せんせーの顔が赤くなった。
どうやら、怒ってるらしい。
ホントにタコみたい。
始業のベルが鳴り、6時間目の始まりを告げた。
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雪飴(プロフ) - りつ@鉛筆さん» ありがとうございますぅぅ！！！！！更新しないと…とは思ってるんですが、最近出来てなかったので今日こそは更新します！！更新分も読んでいただけると嬉しいです！！でも、いつも更新が夜中になっちゃうので結局今日というより、明日になっちゃうんですけど……(^^; (2020年3月31日 12時) (
レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - これ…好きやわ（確信） (2020年3月31日 11時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - コメントありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - とてもストーリーがタイプで好きです！！頑張ってくださいね！ (2020年3月22日 20時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
雪飴(プロフ) - いつでもコメント受け付けてます！コメントくれると嬉しいな（はーと） (2020年3月22日 6時) (レス) id: 5a5d675a95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪飴 | 作成日時：2020年2月29日 17時
