■visiting ページ4
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「萩原手伝おうか？」
「先輩に手伝えることないです…」
「お前相変わらず切羽詰まると口悪いぞ」
定時になり早く帰れという意味で電気の消されてくオフィス。
それでも尚カタカタとパソコンを鳴らす私を、
先輩たちは不安そうに見つめつつ、
申し訳なさそうに帰っていく。
エンデヴァー事務所には事務員は私を含め5人ほどいるが、
みんなサイドキックも兼ねているヒーローでもあるため、
あまりパソコン関係が得意ではない。
だから、私にしかできない仕事には違いないのだ。
死穢八斎会のシステムにハッキングをしかけ、
敵様の兵の様子を掴むのだそうだ。
「…んぐぐ…」
あまり、個性を使いたくはない。
副作用無しでこの個性を使いこなせるほど、
私はできあがった人間ではないし、なにより私はヒーローでもない。
だけれど、
自力で突破できるセキュリティシステムへのハッキングなんて、
なんの理由もなしに私に頼むわけもない。
死穢八斎會のセキュリティは、
至極キッチリしており、どこもかしこも踏んだらおジャンな地雷が仕掛けられまくっている。
「…しょうがないな…」
かけていたメガネを外してふぅっと息をつく。
目を瞑り個性を発動しかけたところで、
「Aちゃん」と後ろから声がかかった。
「…ちょっと今集中してるので邪魔しないでください」
「あ、ごめん」
「…ホークスさん！？」
てっきりサイドキックの誰かだと予想していたけれど、
テレビやラジオの録音録画で何度も聞きまくった声。
びっくりして振り返ればやはりホークスさんだった。
「晩飯食べとらんやろ」とビニール袋を掲げた彼に、
「え゛っ！？」とものすごい声が出た。
私ってば、可愛くない。
「焼き鳥嫌いじゃないなら食べて」
「…待って、私の幻覚ですかね」
「はは、食べてみ。味するよ」
自分のほっぺをつねる私の口に、
ホークスさんは焼き鳥を取り出して突っ込んだ。
じんわりしみるタレの味に、これが私の作りだした都合のいい幻覚ではないことがわかる。
わざわざ、仕事をする私に会いに来てくれた？
ホークスさんが？そんな夢みたいなこと、ある？
「何しに来たんですか…？」
「オーエン」
「オーエン…」
「結構でかい仕事みたいだったし、
Aちゃんが仕事してるところちゃんと見た事なかったし」
「見学させて」とキャスター付きの椅子を引っ張ってきて腰をかける。
美味しい焼き鳥をもぐもぐごくんと飲み込むと、
私は大好きな人の隣でソワソワしながら仕事に戻った。
続く
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しぃぷ(プロフ) - え、普通に好きです……文もしっかりしてるし、夢主ちゃんとホークスの絡みもめっちゃ好き。え、普通に最高です有難う御座います。ゆっくりペースでも全然構いません！更新再開されるのを心よりお待ちしております！ (2021年7月8日 7時) (
レス) id: c3f6824249 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 初コメ失礼します。とっても面白いです！！これからも頑張ってください！！！更新楽しみ待ってます^_^ (2020年10月11日 19時) (レス) id: 914e0a1430 (このIDを非表示/違反報告)
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