イロトリドリ

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宏太side




インスリンをお腹に打った後、

ぐったりして全く身体に力が入っていない大貴を起こして体勢を支えながら大量の水を飲ませる。






『宏太後ろから支えといて。
大貴ー？苦しいけど頑張るよ？我慢しないでげーしてね』







水を流し込むようにして飲ませ、胃を下から押し上げるように強めの力でさする。3回ほど水を飲ませたところでインスリンが効いてきたのか、少し意識がはっきりしてきてえづき始めた。





「…んーっ、うえっげぇ…ぇっ、はぁっはぁっうえーっ」




苦しそうに生理的な涙を流しながら吐かされてる大貴。2、3回吐いたところで声を出して泣き始めた。





『食べたの3個だよね？んー、もう出切ったかな。まあ、泣けるぐらい意識しっかりしてきたから大丈夫だと思うけど』


そう言いながら血糖値を測り、素早く聴診も済ませる。









夜遅いからお説教は明日しなね？なんて医者モードから一転、ニコニコしながら言ってくる雄也。







「はぁーっ、びびったわ(笑)ありがとな。もう光と慧、お風呂上がってるはずだから先入っちゃいな？疲れたでしょ」







そうするわーなんて言いながら後片付けまでキチンとやってくれる。

見た目は怖がられがちだけどコイツも優しいんだよなあ。






ぐすんっと鼻をならしながら泣いていた大貴だけどしばらく抱っこしてると眠くなってきたのかすぐに寝息をたてはじめた。






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