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部屋を出ようとすると、すごく着飾っている女の人とすれ違った



王女様だろうか。



王女「そらる様、今晩も一緒にゆっくりと過ごしたいですわ」



そ「あ、ああ」



王女「ところでさっきの使用人はどなた?



 なぜ使用人なんかを」



どくん、と心臓が激しく鳴った



たぶんこの人は王女様で、そらる様の婚約者



当たり前だ、使用人である私が好かれるはずもない



勘違いしていた、好かれていると。



たとえ好かれていても使用人と王子、結ばれるはずもない



そう考えていると視界が歪んで見えてきた



目頭が熱い



ああ、好きなんだ



初めて気がついた



優しいとこ、かまちょなとこ、低い声、白い肌、それとは対照的な真っ黒の髪の毛



全部が



こんな世の中で、、そらる様だって殺されてしまうかもしれないのに、いつまでも優しいままではないかもしれないのに




そう言い聞かせても一晩中涙は止まらなかった

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作者名:ゆめたん | 作成日時:2021年9月7日 18時

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