色んな曜日の恋もよう。(JUMPｘJUMP)曜日シリーズ(４)

『水曜日だけじゃないの。』(ybxcn)＝あまくち・１＝　〜ゆうりさいど〜 ページ13

う・ふ・ふ・ふ・ふ。

土曜日の学校終わりに、薮さんと待ち合わせ♪

お仕事お休みの薮さんとね、

学校の最寄り駅で待ち合わせなの。



「んふふ。早く来ちゃったぁ〜。」



どきどき。どきどき。

まっだかなぁ〜。

ふふ。水曜日だけじゃないのっ。

何曜日でも、逢えるんだよ。




告白してから、一週間とぉ〜すこし・・

すぐにデートできるなんて・・夢みたい。

すごいなぁ・・。



「くふふ。」って笑って

どきどき。うきうき。待ち合わせ。

待ち合わせって、楽しいなぁ〜って思ってたら



「お〜〜い、侑李ちゃ〜ん。」

って、薮さんの声！



「あっ。薮さんっ。」



僕は、うきうきして

ぱたぱた走って薮さんのトコまで行って・・

ほんとね・・ぎゅーしたいけど、がまんして



にっこり笑顔で

「薮さん、こんにちはぁ〜。」



「ああ、こんにちは、侑李ちゃん。」


「んふふ〜。」


「ごめんね、待った？」


「ぅぅん、ぜんぜんー。くふふ〜。」


「どーしたの？スゲェ楽しそうだね。」


「ぅん。だってね、今、ドラマみたいーって
　思ったの。“待った？”“ぜんぜんー”って。
　すごいねぇ、待ち合わせって楽しいねぇー。
　ね、薮さんっ。」



「ふふ。
　可愛いね、侑李ちゃん。」

薮さんはね、そう言って、

あのニコニコ笑顔で

僕の頭、ぽんぽんってするの。




はぁー。

僕、きゅぅぅぅんってなっちゃうー。




薮さんが、素敵な笑顔で

優しい声で言うの。


「じゃ、行こうか？
　何処行く・・？あ、まず昼飯食う？」




「んーっと、薮さん・・僕ね。」


「ん？何？」


「・・薮さん、明日もお休みでしょ？」


「ああ、うん、そーだけど。」


「えっと、僕んちね、この駅から
　すぐなの。・・２つさきなの。」

「ぉお・・。」


「んーと、駅からも・・おうち
　近いんだよ・・薮さん。」


「ん・・？」


「あのね、あの・・薮さん・・
　僕んち・・きて？」


「えっ・・と、侑李ちゃんち・・？」


「ぅん。・・今日ね、僕ひとりなの。
　お父さんもお母さんも・・お兄ちゃんもね
　いないの・・。ほんとはねー、涼介が遊びに
　くるはずだったの。でも、来れなくなっちゃて。」


「いや・・その・・。
　うーん、さすがに・・家に行くのは・・
　だって、ご両親に言ってないんだろう？」



「ぅぅん。あのね、涼介来れないから・・
　僕、ひとりで、寂しいし、こわいから
　薮さん呼んでいい？ってお母さんに
　聞いたの。」

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