享年28歳未婚ハイスペック社会人（女）の生まれ変わった先が名探偵コナンの世界だったので前世からの親友ととりあえずがんばる［1］

35.イチのブーツの方が履き辛そうじゃないかい…？ ページ35

杯戸ショッピングモールに到着し、観覧車の順番待ち中。

A「あはは、すみませ〜ん！」

一乃「お姉さん達お先にどうぞ〜！」

丁度爆弾の仕掛けられたゴンドラに乗るために人数を数えて並んだが、前で何人か列を抜けてしまったので靴が脱げたフリでなんとか順番を調整。

一乃「あ、次乗るよ！」

A「ちょ、まだ靴履けてな」

一乃「そんなの良いから！」

踵(かかと)を踏んだまま引きずられて72番に乗り込む。

周りの人は少し怪訝な表情をしていたけれど、どうか気にしないでください。

A「すぐ履くから待ってイチ。」

一乃「なんでそんな履きにくい靴履いてきてんのよ。」

A「これ普通のスニーカーなんですけど？！」

冗談冗談、と笑いながらイチがしゃがみ込んで座席下の金網を外す。

一乃「…あったよ。」

A「うん。さっき解体したのと同じタイプだね。」

先程見たものと同じ黒い箱。
これが松田さんの命を奪った…と恨めしい気持ちにもなるが今はそんなこと考える時じゃない。さっさと解体しよう。


＿＿＿＿＿


一乃「よし、じゃあ通報しようか。」

観覧車内で解体を終えて、鞄に爆弾を突っ込み降車。ついでに制御室に忍び込んで爆弾を回収した後に、病院にあった爆弾を隠した場所と同じところに置く。

A「携帯じゃない方がいいよね？」

一乃「勿論。」

携帯からの通報では警察側から特定される可能性があるので、今日は中学に上がると同時に親から買い与えられたガラケーに出番はなし。
爆弾を解体したであろう女子中学生なんてどう考えても不審過ぎるもんね…。


公衆電話を探して110番へ電話をかけると「事件ですか？事故ですか？」という定型文が返ってきた。

A「杯戸ショッピングモールの観覧車内と米花中央病院で爆発物を見つけました。大きな被害が出ないように場所を移しましたので、そちらで回収してください。」

電話口の男性は「え？」と戸惑う素振りを見せるが、スルーして爆弾を置いた空き地の住所を言ってすぐに電話を切った。
長くなって逆探知されるのは御免ですし。


A「ふう、一先(ひとま)ずこれで安心かな？」

一乃「うん。私達の指紋も残してないし完璧なはずだよ。」

薄手の手袋を外しながらナイス〜と声をかける。

せっかくなので何か食べてから帰ろうと目に入ったカフェに寄り、ティータイムを楽しんでから帰宅した。



これにて、松田陣平救済完了とする！！

36.飲み終えたからってポイ捨てはいかんのだぞ！→←34.阿笠博士の開発したメカを見せてもらうのが夢です。

• 金　運: ★☆☆☆☆
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