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「あ、A！」
「……?!かねごんさん！」
「あ、おいよさんじゃん」
二人はやっぱり知り合いだったようでおいよさんはかねごんに駆け寄ると安心したように息をついた。
「よかった無事で。というかその人は……ってしゅんさん?!」
「久しぶり、おいよさん」
「え、え、は？」
となるとこの二人も繋がっているわけで。これは長い立ち話になりそうだと勝手に現実逃避をする。ふと、視界の端に謎のトーテムが見えた。骸骨が三つ付いている、明らかに西洋のもの。
恐る恐る手を伸ばすと、その手を誰かに掴まれる。そちらを見ればおいよさんが少し怖い顔をしながらトーテムを見ていた。おいよさん？と声をかければハッとしたように表情を変え、何でもないと言う。
「……で……な……さ…きゃ」
「え？なんて？」
「いや、とにかく早く帰りましょ。かねごんさんのことみんな心配してるから」
ボソボソとおいよさんが何かを呟く。尋ねてもすぐに話を逸らされてしまい、結局聞くことは出来なかった。二人にも目を向ければ同じく怖い顔をしており、視線を思わず逸らしてしまう。
「じ、じゃあ案内するね」
もっと聞きたかったけど、おいよさんがほんとに焦っているのでとりあえず三人を返すことを優先した。かねごんの手を引き、境界へと向かう。
「……わぁ」
「綺麗でしょ？地味に穴場だよここ」
広い、あの場所とは比べ物にならないくらい広い草原に出た。見えない所まで地平線が広がっている。この先に、妖怪町の運営町がある、らしい。
「……A？」
「んー？あ、この先を真っ直ぐ行ったら着くと思う。私もこの先は行ったことないから。後、言うの忘れてたけど私が助けたことは伏せておいてね？おいよさんが助けに来たってことにしといて。じゃあ私行くね」
早口で言い切り、私あの草原へ足を向ける。三人の呼び止める声が聞こえたが私は気にせず駆け出した。あそこは景色がすっごい綺麗で、酉の刻くらいだと夕日が地平線に沈む様子が見られて、絶景だ。
でも、私は、あの場所が嫌いだ。1度目を強く瞑り、もう一度開ける。私が走る真横には青い結界がはられていた。正確に言えば、結界ではなく、私が妖怪を認識できる範囲だけど。
あの草原の入り口が、私の範囲の限界だった。だからこそ、あの草原は嫌いだ。別にその範囲から出ることは出来る。でも、妖怪が視えなくなるのだ。
いつもの道へ入る。範囲網を通り抜け、あの草原へ向かった。
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ペリドット(プロフ) - すいみん。さん» わー！ありがとうございます！フフッ、ラストまでよろしくお願いします。応援ありがとうございます！ (2021年9月19日 1時) (
レス) id: 3df4378748 (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - もうべちょべちょに泣きました…。めちゃくちゃ好きです、妖パロ…いいです…。とても…。次回の更新も楽しみにしております、無理せず頑張ってください! (2021年9月19日 1時) (レス) id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
ペリドット(プロフ) - ズイさん» 誤字指摘ありがとうございます……黒髪黒目ですねぇ…… (2021年7月28日 16時) (レス) id: 3df4378748 (このIDを非表示/違反報告)
ズイ - 夢主のプロフィールで‘‘黒髪黒髪``と、2回繰り返されているんですけどあっているのでしょうか？ (2021年7月21日 14時) (レス) id: a75775cd99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ペリドット | 作成日時：2021年5月6日 19時
