【オリBL】勉強科目を擬人化してみた。【短編集】

Birthday　【英演×英表】 ページ11

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俺には弟がいる。
…それもだいぶやんちゃな。








俺は愛車から降り、エレベーターに乗る。
そして見慣れた廊下を昨日おろしたばかりの革靴をコツコツと鳴らしながら歩き、家の鍵をガチャリと開けた。




「はあ…」

今日は一段と胸糞悪い日だった。
英語のテキストの音声を流していたら、隣のクラスで授業していた枚義がうるせえ！と怒鳴りにきたからだ。

ほんとあいつうぜえ。




部屋に入ると、電気がついていて、一瞬消し忘れて学校に行ったのかと思い不安になった。
が、扉を開けると、









「兄貴！おかえり〜！」

満面の笑みの弟がソファーで横になっていた。



「んだよ、お前か。びびらせんな。ってかお前、俺より早く学校抜けてきたのか？ほんと生意気な奴！」

「はあ？いいじゃねえかよ」

俺はスーツを脱ぐと、ソファーに放り投げた。
すると、綺麗に英士の顔面に覆いかぶさる。


「ふぐっ！？おい、兄貴！ちゃんとハンガーに…」

「あー、かけといて？」

「くそ兄貴！学校で言いふらすぞ！」





俺と英士は同居している。
職場も同じなのだから、その方が確かに合理的だ。

いつもは俺の車に乗せてやって一緒に帰ってくるのだが、今日は違った。

兄貴の俺に内緒で女とでも遊びに行きやがったかと思ったが、どうも違うらしい。


洗面所で手を洗い戻ってくると、パーンッ！っと大きな音を立てて何かが飛散った。




「！？おい…」

「兄貴〜！お誕生日おめでと！」

ふざけたパーティー帽子をかぶった弟はそう言って笑った。



部屋を見ると、ハッピーバースデーと書かれた三色の旗の飾りや、きらきらのモールで装飾されていた。

胸がどくどくと熱くなった。





「ったく、こんなに汚しやがってよお」

本心とは裏腹に悪態をついた。

それでもバカ弟は、嬉しそうにニカッと笑っていた。




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