【マギ】ルフとの絆。─第3弾─ (ページ3)

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103話ページ3

「勇気ある人なんだ！！彼は決して情けなくなんかない！！」
アラジンは力強くそう言った。

そんなアラジンを見てジュダルは興味深そうに言う。
「へぇ、そんなに見込んでる王候補なのかよ。こいつが？」

スッとジュダルは懐に手を入れながら言う。
「ふ～ん。俺にはそうは……見えねーけど……」
ジュダルが出したのは、杖だった。

「なっ！！」

ジュダルはそう言ってアリババの腹辺りに魔力(マゴイ)を打った。
痛むのか、小さく呻きながら腹を抑えるアリババ。

ッ！？なにやってんのジュダルは！？

私は咄嗟に杖を取りだし、アリババに治癒魔法をかける。

「『癒しの水(ヒールウォーター)』！！」
そう唱えると、水の塊が出てきてアリババ傷の辺りを覆った。
これで間もなく治るだろう。

「A！！なんでお前、こんなくっだらねー奴らとつるんでんの！？バカじゃねぇの！？」

アンタこそバカじゃないの！？と言おうと口を開いたが、あるものが視界に入り、固まってしまった。

私の目線の先には、魔力(マゴイ)を集めているアラジンがいた。

「へっ、やる気かよ？」
嬉しそうにジュダルは言う。

アラジン、ジュダルとやり合うつもり！？

「戦う気満々みてェだなあ！？オイ！！」
「君と戦いたいワケじゃないけど、これ以上、僕たちに何かするなら止めるよ」

「やめろ！！やめるんだ二人とも！！」
シンドバッドが焦ったように声を荒げた。

「黙ってな、シンドバッド。これは『マギ同士の戦い』。ただの人間は口出し無用。それに今のアンタに俺は止められないね。
今、『金属器』1つも持ってねーんだろ！！」

シンドバッドは図星をつかれてギクッとした表情を見せた。
「マスルール！！」
「了解」

マスルールはジュダルに向かって蹴りをいれるが、防御魔法(ボルグ)によって傷をつけることは叶わない。

「やっぱりだめです……俺たち今、『眷属器』使えないんで」

「くそっ！！A！止めないのか！？『ルフと絆を築く者(ラービタ)』なんだろう！？」
シンドバッドが私の肩を掴んだ。

「え？二人ともやる気だし、別に良いんじゃない？」
何でそんなに焦ってるんだろう？

「さー始めようぜ、チビのマギ。まずは魔力(マゴイ)の撃ち合いといこうぜ！」

ジュダルは杖を持って、ニヤリと笑った。