20話 ページ20
「にしても穴だらけだな〜全部同じに見えるし……」
アリババは困ったように呟く。
「二人とも〜！！」
アラジンが何かを見つけたようにブンブンと腕を振っていた。
私達はそちらへ向かう。
「見ておくれよ！この穴の隣の壁に何か書いてあるんだよ」
「え？どれどれ………？」
よく見ると、うっすらと×印が書いてあった。
「あ！ほんとだっ！」
他の穴にもあるかも！
そう思い探してみると、○印や、なにかの印を色々な穴で見つけた。
30分後。
「○、×、×、○……多すぎてわけが分からないね〜」
床にアラジンが印を書き出して、うーんと唸っている。
「はぁ……、もう○印が正解の道ってことで良いんじゃないかな？」
「んな単純なわけねーだろ！」
「うーっ」
アリババの言葉に私はうなだれる。
何だろうなあこの印？
過去に沢山の人間が同じようにここで迷って……。
あ、アリババと同じように片っ端から穴に入った人も居るんだろうなあ。
………………ん？
ちょっと待って。
「分かったあああ！！！」
私は叫ぶ。
アラジンとアリババはこちらを見る。
「二人とも！印のついていない穴を探してくれない？」
私の唐突なお願いにアリババは何が何だか分からないという顔で頷いた。
「──あったぞ！！印のついていない穴はここだけだ！」
何分か経って、アリババがそう言う。
アラジンと私はその穴に駆け寄った。
「でもどうしたんだい？印のついていない穴って……」
アラジンは私に聞いてきた。
ふふっ、しょうがないなあ！！
私は得意気に話した。
「この迷宮はこれまで何人もの人が入ったところなんだよねっ！じゃあ、その人達はこの何個もある穴を、さっきのアリババみたいに片っ端からゴールにたどり着く道を探すの。でも、その穴が何も無かったらどうする？」
「……引き返す？」
私の問い掛けにアリババは答えた。
「そう！それでね、引き返して他の穴に行く前にまた同じ穴に来ないよう、印をつけるんだよ！！」
「なるほど！！それじゃあ、正解の道は……」
私達は印のついていない穴を見る。
「「「ここだぁぁぁああ！！！！」」」
３人は同時に言った。
「よし、行くよ！！アラジン、アリババ！！」
私達は、迷いなく穴に入った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 487人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「原作沿い」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
seravb1128(プロフ) - 初めまして！マギは漫画、アニメどちらとも大好きで見ています！小説もとっても面白かったです！ (2016年11月22日 12時) (
レス) id: 311793e34a (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - 中学生なのに暇人さん» よ.宜しくお願いします!!!!!!!!!!!!! (2015年5月9日 22時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
中学生なのに暇人(プロフ) - タカの鳥さん» そう言ってもらえて嬉しいです！分かりました、読ませていただきます！ (2015年5月9日 22時) (レス) id: 67102bbaea (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - マギ凄く好きなので毎回楽しく読ませて貰ってます！私初めて小説を書いたんですが読んでいただけませんか？ (2015年2月27日 18時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：中学生なのに暇人 | 作成日時：2014年2月1日 23時
