23話『アリババ目線』 ページ23
Aが指差した横穴に入ると、Aも「寝るね」と言って寝た。
俺は、アラジン達が起きるのを待っていた。
すると突然、何かの音が聞こえてくる。
カツーン……カツーン……。
なんだこの音は……？
水音？
違う、規則的なこれはまさか……！？
穴から外を覗くと、見覚えのある男が歩いていた。
その隣には大柄な男。
そして、後ろにはさっき見た赤い髪の少女がいた。
あ、あいつは……俺でも知ってるぞ！
ウチの町の悪徳領主じゃねーか！！
あんな高貴なお人がなんだって迷宮なんかに！？
ふと、社長が言っていたことを思い出す。
『この町の領主は、ドレイをいたぶる変態野郎なんだ……！』
見つかったらやべーけど幸いあいつらは俺たちに気付いてねぇ！
危険な接触は避けるべきだ。
そう思っていると、背後に人の気配がした。
後ろにいたのは先程のドレイ。
「な、なんでここに？」
俺は聞いたけど、ドレイの少女は無反応。
「こんなところにいたのか」
その言葉が聞こえた時には、横穴の入り口から領主が入ってきていた。
見つかっちまった！！
「……っ、あ、あの領主さ……」
俺が領主に話しかけようとすると、領主は素通りしてアラジンに言った。
「お待ちしておりました、マギよ。」
マギってなんだ……？
「ゴルタス！」
ゴルタスと呼ばれたもう一人のドレイはヒョイとアラジンを担ぎ上げ、領主たちはそのまま立ち去ろうとしていた。
「待てよっ！」
俺は領主の肩を掴む。
アラジンを連れていかせるか！！
するとばしっとその手を払われた。
「ハァ……身分を知らん野人が……殺れ、ゴルタス」
領主はそう言い捨てた。
ゴルタスは刀を振り上げ、俺を切ろうとする。
「いきなりなにすんだよ！？」
ギリギリの所で避けて、後ろに回り、ゴルタスの首もとに刀を当てた。
「すごいじゃないか、君ィ！見直してしまったよ！」
そう言った領主は、ゴルタスの腹に剣を突き刺した。
なんだコイツ、イカれてる……！
「君！見直したから働かせてあげるよ。
先頭を歩き、僕らの罠避けになってくれ。それだったら連れていくけど、やるのか。やらないのか。」
どうする！？
逃げるか！？
アラジンは人質だし……。
Aはまだ寝ているし……。
アラジンが人質にされている今は、従ったフリをするしか……。
これ以上人質を増やす必要もねえ、Aにはここで待ってもらっておいて、後から迎えに来よう。
俺は領主についていくことにした。
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seravb1128(プロフ) - 初めまして！マギは漫画、アニメどちらとも大好きで見ています！小説もとっても面白かったです！ (2016年11月22日 12時) (
レス) id: 311793e34a (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - 中学生なのに暇人さん» よ.宜しくお願いします!!!!!!!!!!!!! (2015年5月9日 22時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
中学生なのに暇人(プロフ) - タカの鳥さん» そう言ってもらえて嬉しいです！分かりました、読ませていただきます！ (2015年5月9日 22時) (レス) id: 67102bbaea (このIDを非表示/違反報告)
タカの鳥(プロフ) - マギ凄く好きなので毎回楽しく読ませて貰ってます！私初めて小説を書いたんですが読んでいただけませんか？ (2015年2月27日 18時) (レス) id: 246847fbfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中学生なのに暇人 | 作成日時：2014年2月1日 23時
