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羊飼いutと人狼 ページ12
【赤い羊の舞踏会】
とがった耳に、大きな尻尾。
そして、笑った時に見える鋭い牙。
人によく似たそれは、ヒトではない。
人々はそれを"人狼"と呼んだ。
夜な夜な村や街に出ては、人を食べてしまう恐ろしい化け物。
これは、その存在が認知され始めてまだまもない頃のお話────。
小さな村に、一人の羊飼いの少年が住んでいた。
その少年は"嘘つき"で、嘘をついては村人たちを困らせた。
「みんな大変や!森に狼がおってん!」
しかし、次第に村人たちは少年を呆れた目で見るようになって行った。
「逃げろ!狼が来たぞ!」
少年は毎日毎日、飽きもせずに嘘をついて回っていた。
それでも、少年が村人たちから嫌われることはなかった。
何故なら、少年が嘘をつく時には狼は出てこないからだ。
少年のおかげで平和に暮らせることに、村人たちは安堵していたのだ。
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