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鬼滅の刃:煉獄千寿郎「互いの思い。」 ページ24

A「……足りない。」




そう呟くと、隣で畳物をしていた彼はどうしました?と声をかけてくれた。




A「何か足りないよ。」




その何かが分からない。と、苦笑いを零しながら付け加えた。




千寿郎「Aさんの筆が止まるの、珍しいですね。」




庭の絵を描かせて欲しいと頼み込むと、是非是非と許可をくれた彼、千寿郎君は、そう言いながら私の横にしゃがみ込んだ。




A「太陽が、違う。私の太陽はこんなんじゃない。」




私の思う太陽はまるで……そうだ、これだ。




ちょっとごめんねと言いながら、千寿郎君の両頬に手を添え、顔を寄せる。




すると千寿郎君は顔を真っ赤に染め上げ、わっ、ちょ……!と声を漏らしながら空中で両手を彷徨わせる。




やっとお目当て物もを見つけたからか、頬が緩んでしまう。




A「千寿郎君の目……千寿郎君の目が、私の思う太陽なんだ。」




千寿郎「な、なんか照れますね……」




暫くすると千寿郎君は、彷徨わせていた両手を私の両頬に添える。




……まて。この状況、今更だがやばいのでは。




千寿郎君とは歳はそんなに離れていない。私の方が2歳年上なだけだ。




そして男と女。歳が歳だからと言って、その事実は変わらない訳で。




そう考えるとじっと見ていた千寿郎君の目の色を記憶していたはずが、全てスルスルと消えていく。




そして顔に熱が集まり本当にやばいと思った私は、両手を離して千寿郎君の肩を押す。




A「千寿郎君……ちょっと、わ、私からしておいてなんだけどさ……離れて……くれないかな……?は、……ハズカシイノデ…」




両手で顔を覆うと、両手首を掴まれて今度は押し倒される。




千寿郎「Aさんは……」




A「な、せ、千寿郎君……?」




千寿郎君は太陽の様な目で見詰めてくる。




次第にその目からは、大粒の涙が溢れてきた。




その瞬間、私の胸がギュンと締め付けられるように鳴った。

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作品ジャンル:恋愛
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美紅(プロフ) - 殺戮の天使のリクで脱出後に取調室するレイとザックは天使か生贄のゲーム的な残酷に話した8年前のテロ組織が拉致され実験される刑事がいて全員逃げ出した一人女性が捕まり実験しまった死んだあの人が女性19歳の弟がいるのは知らなかったです (2022年8月19日 20時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
林檎の国の凡人(プロフ) - 涙さん» もう占ツクを辞めようと思い始めていた所ですが、少しでも見てくださる人が居るなら、もうちょっと頑張ってみようと思いました。本当にこのコメントをしてくださり、ありがとうございます。 (2020年6月23日 9時) (レス) id: b12412348f (このIDを非表示/違反報告)
- そんなに気にしないでください。たまに更新してくれるだけでうれしんです! (2020年6月11日 18時) (レス) id: 12b41fccb0 (このIDを非表示/違反報告)
ライ麦パン(プロフ) - 千寿郎くんんんんんんん!!!!尊いっ…_(:3」 ∠ )_ (2020年2月16日 4時) (レス) id: 2be374999b (このIDを非表示/違反報告)
yui - 林檎の国の凡人さん» いいですよ!お願いします〜♪ (2019年12月27日 10時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:林檎の国の凡人 | 作成日時:2018年5月27日 14時

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