60話 ページ20
しばらくすると荼毘さんの目が開く。
『大丈夫ですか？気分悪くありませんか？』
荼毘｢…ああ。｣
『良かった。』
私は彼の額に手を当てる。
『まだ少し暑いようですが、大丈夫そうですね。』
荼毘｢…お前、七海Aだよな。雄英生が何で…｣
トガ｢Aちゃんって言うんですね！｣
『チッ…』
面倒臭いことになった。
だから出たくないと言ったんだ体育祭。
『はぁ…こちらの"仕事"に巻き込んでしまい申し訳ありません。私がもう少し早く対処していれば貴方に怪我をさせることはありませんでした。』
荼毘｢仕事…？｣
『詳しくは死柄木さんが知ってるでしょうから聞いて下さい。』
私は早く帰って休みたい。
その前にどうやってここを出るかだ。
『…それで？私を殺しますか？』
死柄木｢殺していいんだな？｣
『どちらでも。まあ強いて言えば死にたく無いですね。』
荼毘｢強いて言えば…｣
『呪術師に悔いのない死はない。自論ですがね。』
別にここで死んでも、仕方がない。
死柄木｢…失せろ。｣
『え？』
死柄木｢失せろっつってんだ。殺す気失せた。｣
ラッキー。
『それはどうも。お言葉に甘えて、もう少し長生きさせてもらいます。』
私はそう言ってヴィラン連合のアジトから出ようとすると後ろから手を掴まれた。
荼毘｢…手当ありがとな。｣
『…いえ。ヴィランと言えど、私達から見ればヒーローもヴィランも同じ一般市民ですから。巻き込んでしまった以上、手当するのは当たり前かと。』
まさかお礼を言われるとは。
驚きすぎて思わず顔に出るところだった。
荼毘｢お前本当に15歳か？あそこの16歳のイカレ野郎より大人っぽいな。｣
トガ｢荼毘くん酷いです！｣
荼毘｢誰もテメェの事だなんて言ってねぇけど自覚あったんだな。｣
なんか殺し合いが始まりそうだな。
荼毘｢お前気に入ったよ。｣
『は？』
すると突然唇に柔らかいものが触れた。
目の前には荼毘さんの顔。
一瞬戸惑ったがすぐに彼の体を突き飛ばした。
『一体何を…』
口を手で抑えながら聞いた。
荼毘｢また会えるといいな。その時は俺のもんにしてやるから覚悟しとけよ。｣
すると目の前に黒いモヤが現れ、気づいたら知らない路地裏にいた。
『…気持ち悪。』
帰ったら100回以上洗おう、そう私は決意した。
…それにしても彼、何処かで会ったような…
いやでもあんな火傷跡あればわかるはず…
気の所為、か。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 995人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ディズニー☆ - この作品とても読んでいて楽しかったです！続きが楽しみです！ (2022年1月21日 18時) (
レス) @page49 id: dc0aeecdb4 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 更新されてて嬉しかったです！これからも無理ない程度に頑張ってください！ (2021年12月7日 15時) (レス) id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 続編おめでとございます！毎日ワクワクしながら読んでおります！これからも無理ない程度に頑張ってください！ (2021年9月21日 16時) (レス) @page10 id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - 続編おめでとうございます！前作から拝見していたのですが、とても面白くて更新が楽しみになっております。応援してます！頑張ってください！ (2021年9月19日 11時) (レス) id: d99c906f1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なーー | 作成日時：2021年9月19日 11時
